Free cookie consent management tool by TermsFeed Update cookies preferences 川俣 沙織 × 小川 卓 対談 (1)出版業界からデジタルマーケティングで独立するまで | 株式会社HAPPY ANALYTICS

川俣 沙織 × 小川 卓 対談 (1)出版業界からデジタルマーケティングで独立するまで

株式会社Rdesign Factory 代表取締役 川俣 沙織 × 小川 卓 対談 (1)出版業界からデジタルマーケティングで独立するまで

HAPPY ANALYTICSの小川卓対談企画。

第17回のお相手は、小川卓主宰の提案型ウェブアナリスト育成講座第7期卒業生でデジタルマーケティングプロデューサーの川俣沙織氏。全3回でお届けします。

※本対談は2022年3月に行われました。

※今回は川俣さんのお知り合いのプロカメラマンが入り、撮影の中、対談が進みました。

撮影:浦田大作

対談のお相手

川俣 沙織
かわまた さおり

株式会社Rdesign Factory 代表取締役

出版業界で実用書・タレント本・インタビュー雑誌などの編集者として働いた後、WEBディレクターへ転身。2020年にデジタルマーケティングプロデューサーとして独立。提案型ウェブアナリスト育成講座7期卒業。


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進行役はエスファクトリーウェブディレクター兼HAPPY ANALYTICS 広報のイミトモが務めます。

(1)出版業界からデジタルマーケティングで独立するまで

出版業界で始まったキャリア

井水:改めて川俣さんのキャリアについて教えていただけますか?

小川:川俣さんっておいくつ?

川俣:私、小川さんと同い年なんですよ。

え、35歳?!

一同:(笑)

1977年生まれで・・・

1978年の早生まれなので、学年が一緒ですね。

へび年ですね。

大学卒業して23歳の春から働いていますね。

大学出てから、何していたの?

最初は編集プロダクションで実用書の編集者をしていました。あの頃、就職氷河期だったじゃないですか。

はい、あの頃ね。

出版社に入りたかったんですけど入れなくて、それでも出版業界に入りたかったので、編集プロダクションに入りました。25歳になったら絶対出版社に転職すると決めて、期限を切って奴隷のように働いていました。

奴隷・・つらい・・(笑)

めでたく25歳になった月に転職を決めて、それからはずっと出版社にいました。

20年くらいずっと出版社?

はい。7年半編集者として雑誌や書籍を作っていたんですけど、途中で出版業界が嫌になった時期があって、人材会社に転職してウェブディレクターになりました。未経験でもOKだったので、そこからウェブディレクターをやっています。その後また出版社に戻って、ディレクター職を続けています。

すごーい。

編集もウェブディレクターも経験されて、共通点とかありますか?

共通点は・・・考えることが多いってことですかね。

一同:(笑)

それってどんな仕事も考えるんじゃ?

よく考える人が集まっているんですよ。だから、理屈っぽい人が多いのかな。

なるほどね!それで、今はウェブ?紙も両方?

基本はウェブだけやっています。コンテンツを作るのも分析するのも制作もやって、ジャンルが広くなっちゃって、ちょっと整理が必要です。

なかなかひとつだけやるっていうのも難しいですよね。コンテンツを作ったらその結果も気になるし、ウェブのディレクターで分析したら作る方も気になるしね。

川俣沙織さんと小川卓さんの対談風景

分析を始めたきっかけ

川俣さんが分析に興味を持ち始めたのってどんなきっかけだったんですか?

ウェブサイトに予算をつけて、色んな事をしてみたかったんです。ツールを入れたり、販促をして売上を立てたりしたくて。でも当時の上司がコンテンツを作って予算や売上を立てるのは色んな社内調整が必要になるので、あんまりやりたくなかったみたいなんですよね。今考えればそれもよくわかるので、「面倒なこと言い出してすみませんでした」と思いますが(笑)。

たしかに面倒だよね。

予算をもらうには、分析をして、何をどうすればここにこういう人が来てくれて、こういう売り上げが立つだろうという計画を立てないといけないじゃないですか。

ちゃんと理屈でね。

はい。それを証明するツールとして、分析を始めたんですよ。その過程で少しずつお金を稼げるようになっていったんです。

すごいじゃないですか!そのデータを見て、こんなことできるよという話をして、それをやろうってなったんですね。

はい。紆余曲折はあったんですけど、最終的には予算をつけられるようになって、年間計画を立てて、社内の企画を通して、ウェブビジネスを作っていくと。

すごいですね。

売り物がコンテンツなので、雑誌の年間購読を売るとか、雑誌に関係する何かを売る程度ではあったんですけど、やり始めたら楽しくて「もっとやりたい!」と。

この世界、楽しいぞと。数字ですぐ出ますからね。

受託の受注へ

当時はまだそんなに忙しくなかったので勉強しながら仕事ができたんですけど、今度は受託の仕事を取りにいっていいかしらという気持ちになっちゃったんですよね。

何の受託をとりにいったの?

会社と取引のある取材相手でウェブ制作をしたがっている会社はないかと聞いてまわったんですよ。そしたら「ん・・・いる!」と。

一同:(笑)

案件を取りに行く前は、当時お世話になっていた制作会社の方に御社の制作案件に私も参加させてもらえませんかって聞いたんですよね。「それはちょっと」と言われて(笑)

一同:(笑)

そのパターンは初めて聞きましたね(笑)

当然断られましたので、私が案件を取ってきたら一緒にやってくれますか?と聞いたら「いいよ」と言ってもらえて。それで、案件を取ってきたんです。

すごい!それはサイトの制作?

はい、制作とかリニューアルです。大きいサイトも小さいサイトもあったんですけど、いくつか作らせていただいて。サイトに分析ツールを入れて、こういうことをやればこんな結果がでますので一緒にやりませんかみたいな提案をしながら売上を立てていました。

素晴らしいね。

ただ、やってるうちに「なんか違うな……」と。

一同:(笑)

私は制作会社をやりたいわけじゃないなと。

確かに(笑)

オウンドメディアからCRMへ

そんな折、異動があって、メディアを作る話があったので、「やったー!」と。メディアを作って、LPを作って販促キャンペーンや広告も出して集客してたんですけど、それがうまくいくと、「こっちのECもやってくれない?」と声がかかりまして。

キター!

当時、色々縛りがあって面倒くさいという評判のECだったので、最初はうまくできるかどうかもわからなくて、断ったんです。でも自分に出来ることがだんだん増えていくうちに「これはイケるんじゃないか」と。

ECはまたちょっと一味違いますもんね。

そうなんです。ECってアナリティクスで取れるデータが限られているじゃないですか。これだと売上を伸ばすにも限度があると思ったので、CRMにいったんですよね。サイトのリニューアルをしてCRMを入れて、会員システムを作って、ステップメールを打ったり、、メールとSNSで販促をしたりして。ユーザーのセグメントを作ってこういう人たちにこういう商品をレコメンドするとこういうのが売れるっていうデータを作って。

楽しんでいる感じがしますね。

すごく楽しかったです。

それで何かのきっかけで私を知っていただいた感じですか?

はい、本で知りました。当時は業務の中でわからないことがあれば調べて、本を読んで、行けるタイミングだったらセミナーに行くという感じでした。だから小川さんのことはほとんど本でお見かけしていて、リアルは・・・(笑)

たまに言われますよ、本当にいるんだ、みたいなこと(笑)

小川さんに直接お会いできると認識したのは、会社を辞めてからです(笑)

転職活動から一転、独立へ

会社を辞めて独立する時、他の会社に就職するというのは考えなかった?

広告代理店に行きたくて転職活動をしたんですけど、面接に行くと、コンテンツを作れて分析もできてCRMも使えても、全体を考える人はいらないですと言われたんです。広告に強い、CRMに強いみたいな特化されたスキルを持っている人が欲しいので、全部ができる人が来ても逆に困ると言われて。

あれれと。

どうすんのよと。

一同:(笑)

それでふと思ったんですけど、ECで数千万円稼げるのに、どうして自分の一千万円を稼げないんだろうと思い直したんですよ。

確かにね。

それでできるかわからないけど、とりあえずやってみよう。だめだったらどうしようって考えて懇意にしている制作会社の方に相談したら、「もしどこにもいくところがなかったら、お給料下がるけど雇ってあげてもいいよ」と言っていただけたんです。「本当ですか!」と再確認したら、「いいよ、いつでもおいで」と言ってくださって。

保険ですね。

それが何年くらい前?

2019年の12月に会社を辞めて、2020年の1月に独立したので……。

2年ちょっとだね。最初はどうでした?ECサイトをやるとか決めてたの?

何にも!決めていなかったですね。

一同:(笑)

それで辞めちゃったわけなんですね。2020年のお正月はどんな感じだったんですか?

なんとかなるかなって思ってました(笑)。辞めることはそんなこともあるかもな~と想定していて、そのときに必要になるのは営業先だと思ってたんです。

そうだね。

外注する機会が多かったので、外注先をたくさんつないでおくのを以前から意識していて。

なるほど、相談ができるからね。

はい。辞めると決めた時に真っ先にその方々に連絡を入れて、「退職の挨拶に来たんですけど、実は営業に来ました」と。

一同:(笑)

こんなことできます、って紙に書いたものを持っていって(笑) そしたら、全社からお仕事をいただけたんです。

すごい!

それですっごく忙しくなっちゃって、1月からフリーになって、すでにパンパンでした。

一人でできる限界ってあるもんね。

はい。でもそれも想定していたので、いつもお仕事をご一緒している方々に早々にお願いしました。

仕事のメインは制作?

制作だったり、集客だったり、運用だったり、色々です。

それをやり始めて、なんとかなりそうという。

何とかなりました(笑)。

忙しさと不安が去来する日々

それで独立から2年ほど経ちますけど、どうでした?

過去の対談記事を読んでみんな同じなんだなと思ったんですけど、好きな仕事をやらせていただけるというのは本当にありがたいんですけど、いつ終わるかわからない不安もあって・・・。

もう仕事が来ないんじゃないかっていうやつね。

その不安ゆえに、ずっと働いているんですよ。

みんな一緒なんだよね!それね!大丈夫、なくならない。って、みんなに言ってる。

一同:(笑)

でもさすがにつめこみすぎて、パンパンになっている日常が嫌になってしまって、これはいつまで続くんだろう・・・と。

自分で取り除くまでは、永遠に続くんです。

そうなんですよね。それで2021年の夏に一度立ち止まったんですよ。それが提案型ウェブアナリスト育成講座に通っている最中で、セグメントが終わって宿題がどんどん増えていく時期だったんです。

講座の大変な時期だ(笑)

一回、仕事をパタッと切って作った時間が、全部宿題に充てる時間になりました(笑)。

一同:(笑)

ある意味有意義かも?

宿題とかレポートでパンパンになりつつ、仕事をやりつつ、レポートが終わって「終わったー!!」となったらまた仕事がバンバン来てしまい。

なかなか忙しいぞとね。

はい。そこから年末までパンパンで、お正月も3日だけ休んで、2月の頭にようやく終わったんですけど。

お疲れ様です。

でもこのままではだめだと思って、仕事の仕方を変えようと思ってます。小川さんの講座に行って痛感したのは、専門分野がみなさん違うじゃないですか。

広告とかSEOとか違うよね。

はい。人それぞれいいところがあって、私にも強い・弱いがあって、さらりと流していたところが実は強みだったと再認識したんです。

具体的にはどんなところ?

原稿を書いたり、コンテンツを作るところです。分析を入れて改善して、人を増やしたりお金を増やしたりを設計するのが好きなので、そこにつながることをしたいんだとやりたいことが明確になりました。

なるほどね。

ユーザー行動を見て、ライフスタイルを分析して、そこに何が生まれるかを設計する仕事を主軸にしていこうと思ってます。

自分の強みを活かして、仕事も楽しめてという感じにね!

はい。小川さんの株式会社HAPPY ANALYTICSもリニューアルされたじゃないですか。あれを拝見した時に、色んな方向をやりますよと書いているんですけど、やはり分析が軸になっていますよね。私もコンテンツを軸にやりますっていう見せ方にしないと、なんでも相談されてなんでも受けますっていうやり方になって、自分が苦しくなっちゃうなと。

一同:(笑)

自分の強みが活きないというか、他と比べて目立たなくなっちゃうからね。

そうなんです。とても反省してます(笑)。

一同:(笑)

講座の中で、小川さんが普段どんなふうにお仕事をされているかを具体的に色々話してくださったじゃないですか。あれは結構衝撃を受けて。デジタルマーケティングの仕事の幅って色々あって、小川さんは分析が基本で、その周辺が必要であればやるけど、基本はここですという見せ方と軸が明確なんですよね。

うん。

私もコンテンツ制作と分析を軸にして、仕事の受け方や仕組みをもう少しシンプルにしたいなって思ってます。

必要だったら他の人に相談するでもいいと思うんですよね、自分がやらないところは。でも、自分がやりたいこと、かつそれが自分の強みだけは死守していってね。あとは他の人にふるべきことを自分がやっちゃうと・・・

苦しくなっちゃう・・・。

無理して広告やったりとかSEOやりすぎちゃったりとかね。

いわゆる制作会社ってそういう傾向がありますよね。全方向でやります、みたいな感じで、その結果、強みが際立たなくなっちゃって。

結局、値段勝負になっていっちゃったりしてね。制作会社を選ぶって難しいよね。私から見ると、分析が強みだと、信頼ができる制作会社だなって思えるんですよね。はい、50本納品しますーっていう作りっぱなしじゃなくて、ちゃんとその結果を見てくれると嬉しいなっていう会社さんはいるはずだから、そういうところがちゃんと伝わるといいですよね。

以上、1回目の今回は川俣さんの出版業界でスタートしたキャリアについて伺いました。

2回目となる次回は、提案型ウェブアナリスト育成講座受講について伺いました。

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