五味 一成 × 小川 卓 対談 (3)講座でのプレゼン、そして未来へ

SEOコンサルタント 五味 一成 × 小川卓 対談 (3)講座受講後、そして未来へ

HAPPY ANALYTICSの小川卓対談企画。

第16回のお相手は、小川卓主宰の提案型ウェブアナリスト育成講座第7期卒業生でSEOコンサルタントの五味一成氏。全3回でお届けします。

1回目は、勉強アプリから始まったSEOコンサルタントのキャリアについて話してまいりました。2回目は、提案型ウェブアナリスト育成講座について話してまいりました。

最終回となる今回は、提案型ウェブアナリスト育成講座で行ったサイト改善レポートの作成や発表について、また五味さんの今後について

※本対談は2022年2月に行われました。

対談のお相手

五味 一成
ごみ いっせい

フリーランス・SEOコンサルタント

現在大学進学希望する高校3年生の2人に1人が利用する教育アプリ「Studyplus」のスタートアップを経て、フリーランスのコンサルタントへ。SEO領域を中心に、KPI改善のコンサルティングを行う。提案型ウェブアナリスト育成講座7期卒業。

Twitter @isay53
Facebook @isay53

進行役はエスファクトリーウェブディレクター兼HAPPY ANALYTICS 広報のイミトモが務めます。

(3)講座受講後、そして未来へ

サイト改善提案レポートの対象サイト

五味さんは講座でご自身のサイト「Coffee Mecca」の改善提案レポートを出していましたけど、あれは結局サイトに反映したんですか?

https://coffeemecca.jp/

しました!

どうでした?上がりました?

上がったけど思ったよりは上がらなかったですね。でも1回やってそれから直していないので、やはり定期的にやっていかないとだめだなぁと。

その後に改善していくわけだからね。

ちゃんとやっていかないといけないんですけど、自分のサイトって放ってしまいがちで・・

そう、自分のサイトは一番後回しですよね。HAPPY ANALYTICSのサイトもお問合せがきたら間接的にお金になるけど、サイトをいじってお金が直接生まれるわけじゃないからね。

あ、でも五味さんのサイトはアフィリエイトだから収入にもなるんでは?

アフィリなんですけど、どちらかというと、あのサイトは自分に仕事を任せてもらう時のサンプルみたいなものなので、あれだけで食べて行けるわけでもないですし。SEOの実験場みたいな感じですね。

テーマとしてはやりやすいしね。

提案の技術が高まった

ここまで講座のことを沢山話してきましたけど、五味さんが講座を受けるビフォーアフターで変わったお仕事の仕方は、何かありましたか?

クライアントに必要な情報だけを話す技術が上がったと思います。今まではボヤッとしたことに時間を使っていたのが、相手が欲しい情報を考えてそれを出すという精度が上がったので、お客さんの満足度は上がっているはず、と思っています。

自分の工数もね。

なんとなくで作っているとぼやっとした情報のレポートが増えていくので、そういうものを削る技術も上がったなと。

気づきは書いてあるのに、その後の改善案は全く書いていないとかね。たとえば年齢層と性別の話をしていたわりには改善案に反映されていないとか。枚数が増えちゃうだけのレポートって結構多いので。

施策を前提にレポートを作るようになったということ?

大体施策ですけど、お客さんによりますね。競合分析のほうが喜ぶところは施策をなくして競合分析を出してディスカッションしたこともあるし。

色んな打ち手があるということですね。

素晴らしい。そういうことができるようになっているというのは。

講座を受けて自信はついたと思いますね。

講座内でのチーム分け

私は五味さんと一緒に同期で受講してみて、五味さんは講座を通して積極的に発言していたなという印象があるんですけど、どうですか?

あるある。

だから自分はあんまり話さないって言ってて(編集注:前回の対談記事参照)すごく意外でした(笑)

そうそう(笑)

全然しゃべらないです!

一同:(笑)

まぁせっかく受けるなら、と貪欲的に取り組んでくれた印象が強いかな。

たしかに、せっかく受けるなら色々聞きたいっていうのはありましたね。

それは講座主催側としてもありがたい。質問してくれた方が助かるし、質問の答えは他の受講者さんも知らない可能性が高いから、非常に助かったというのはありますね。

五味さんのチームって誰がいましたっけ?

Cチームでしたね。まてぃさんと安藤さんと田中さんですね。

そうそう。

あのグループはなにか意図的に決めているんですか?

クライアントさんがいるとか業種が似ているとか何か最低限の共通点を設けつつも、全く同じ仕事だとコンセプトダイアグラムのグループワークなんかの時にバラエティが出ないのでちょっと調整していますね。
Cチームはクライアントさんがいる方でそろった感じかな。なんとなくそういう分け方をしていますね。安藤さんもFaber Companyだし。

チームの中で刺激を受けたことは?

色々ありましたね。特にまてぃさんは強烈だから(笑)

一同:(笑)

まてぃさんは次回この対談に登場される予定なんですよ。どんな風に強烈でした?

頭に残るじゃないですか。

わかる、わかる(笑)

安藤さんは面白いですけど、ガツガツくるタイプじゃないし。あ、たまにガツッとくることもありましたけど。

安藤さんはFaberCompanyなのでもともと一緒に働いて案件を一緒にやっているんですよ。一緒にやっていると成長している感じがしますね。設計書をある程度作れるようになってるし、講座で教えたことが残っているから会話がしやすくなったなと。

五味さんが今後やっていきたい事業

今後、何をやっていきたいとかあります?

ずっと作りたかったサービスがあって、それをやろうかなと思うんですけど、コロナ中ではできないんですよ。

アイデアはあるわけね。

差支えなければ、やりたいことを聞いてもいいですか?

外食が好きなんですけど、外食を予約するけど行けない場合ってどうしてもあるじゃないですか。その辺りでどういうサービスがあるかというと、ブラックリスト共有サービスなんですよ。

うんうん。

そうではなくて、私は予約していたお店に行けなくなった時にチケットにして他の人に渡すというサービスにしたいんですよ。以前キャンセルっていうサービスがあって、それは旅館向けなんですけど、コロナ禍で縮小して結局たたんでいたので、うまくいかなかったのかなと。

なるほど。

私は普段予約していた飲食店に行けなくなった時にどうするかというと、Facebookに書き込んでコメントが3件くらいくるんですよ。一人目の人よりも二人目の人に行ってもらいたいなということがあったりするじゃないですか。そういう時に秘密裏に渡せると便利だし、使われるようになった経済圏になってきた時に転売できるようにしちゃえばいいのかなと。

予定調整の機能とレストランのキャンセルのシステムを接続させる感じですかね。

無断キャンセルをなくして、転売できるサービスを作りたい感じですね。

なるほど。

2年くらい前からやりたいと思っているけど、コロナ禍にやるものでもないしなと。

ちょっとタイミングが悪い感じがしますね。やるならフィジビリで、どこかのエリアで何店舗かで試して、拡げていく感じになるのかなと。

「自分が欲しい」がモチベーション

アプリをやってきた五味さんならではのアイデアですね。

このサービスはまず自分が欲しいなと思って、それで他に作られているか調べてみて、ないなら作った方がおいしいみたいな感じですね。学生時代のポータルサイトも勉強アプリも珈琲のメディアも、自分が欲しいなと思ったのが始まりですね。

うんうん。

珈琲のメディアもメディアバブルの時にカフェ7選みたいなのがめちゃくちゃあったんですけど、コーヒーの淹れ方はそんなになくて、自分が家で珈琲を淹れるときに調べられるサイトが欲しいなと思って作った感じですね。他の人が書いていないならおいしいですよね、書いた方がいいなと。

そうそう。それってチャンスだよね。私もアクセス解析のブログを書き始めた当時は10人くらいしか書いていなくて、ブログを書いたらa2iっていうアクセス解析の団体からお声がけいただいてセミナーをするようになって、出版会社の方からお声がけいただいて本を出すようになってぐるぐる雪だるま的にまわっていくようになった感じです。

雪だるま式・・(笑)

はじめは自分から発信しないとわからないからね。さっき五味さんの学生団体のサイトをやっていた人だよねっていうのがまさにそれじゃないですか。それが一番の財産だよね。

そうですね。

当時発信していた時は、なにかにつなげようとか思っていなかったけど、結果的につながっていったっていうのはブログで発信していたおかげな気がするんだよね。

淡々と見える数字を積み上げていくのが楽しくてやってたら、今みたいになっていた感じですね。

アクセス解析の原点もそうだよね。ブログのアクセス解析をして、こんな人が来ているんだ?意外?楽しい?みたいなワクワク感が源泉にあって、私はのぞき見みたいになっちゃっていますけど。

そこだけ切り取ると、私たちは怪しい集団みたいですね(笑)

グローバルSEOで海外からのトラフィックを増やしたい

他に今後やってみたいことは?

海外の仕事とか、英語を使う仕事をやっていきたいなというのがあって、ちょうどそういう案件が来たんですけど、職務経歴書を出さなきゃいけないのに忙しくて出せてないのがありますね。

英語で出すの?

英語じゃなくていいんですよね。日本の某サイトの英語版を出すので、英語で海外向けにSEO対策する仕事なんですよ。楽しそうだからやりたいなと。

英語の案件は何件かやっていますけど、鍛えられるというか・・私はもともと海外に住んでいたので英語はできますけど、ある意味程よい緊張感がありますよね。自分の英語のスキルセットを磨くという意味でも。

グローバルのSEOって全然別のジャンルな気がしていて。サイトとツールが英語なだけで、海外向けのトラフィックを増やすというのはやりたいし、今の日本のしょっぱさを考えるとそういうことをやっていかないといけないとなと。

そうなってくると、海外のクライアントも大事になってきますよね。アメリカはGoogleの検索結果のテストも進んでいるよね。中国もまた違うし。

みたいな感じでやりたいことはあるけど、まずはそのために時間を作らないとっていう感じですね。

将来のこと

五味さんは今完全にお一人で働いているんですか?

メディアを作っている時はライターさんや編集さんは業務委託でお願いすることもあって、コンサルタントの時はひとりですね。

会社を作るとかは?

節税できるとかわかりやすいことがあると会社を作るんですけど、税理士さんには「うちへの報酬が上がるだけだよ」って言われています。

なんと正直な税理士さん。

3年後、5年後どうなっているんだろうね、楽しみだね。

ぜーんぜん、わからないですね。

一同:(笑)

同棲しているパートナーさんと将来を考えるなら予定を教えてね、とかなりそうですよね。

え、そうなの?

女は知りたいと思いますよ!あれ、そういうもんじゃないですか?

奥さんを説得できないなら、やらないほうがいいっていいますよね。

なるほどね!私は会社勤めの時に結婚してその後フリーになったので逆だったのか。

小川さんの場合はフリーになる時に方向性が決まっていたじゃないですか。

当時副業もしていたし、ソフトランディングパターンでしたね。そっかー。10年計画を伝えないといけないのかな・・・

計画というほどのこともないのかなと。

現状維持で行くのか、新たな方向性を考えているのか・・

基本、現状維持のまま上を目指す感じかなー。5年後何かでかいことをやりたいわけじゃないので。積み上げていく感じですね。

そうだよね。積み上げていく感じですよね。私もそんな感じだったなー。5年前にどうなっているかって言われても、今なっている感じは5年前の延長線上な気がするし、会社ができてもうすぐ5年だけど、5年前の自分が今の自分に「今こうなっているよー」と言っても「そうだろうねー」くらいかもしれない。

一同:(笑)

提案型ウェブアナリスト育成講座をやっているね、くらいはあるかもしれないけどね。でもアクセス解析をやり続けていてこれが好きでこういう活動を中心にやっているっていうのは変わらないよね。

変わらないですね。

でも伝えといてねっていう話だね。

私の独断と偏見ですけどね・・パートナーと将来について話すだけでも安心しますよね。フリーランスっていい意味でどっちにも転べるじゃないですか。じゃぁ私の夫になる人はどっちに行くつもりだろうっていうのは多少知っておきたいですよね。
例えば何か変化を起こす時でも、事前に言ってもらえると「がんばって!」ってなることでも、直前に言われると「ちょっと待って!」になってしまうこともあるのかな、と。

フリーランスの報酬の決め方

次回の対談相手はまてぃさんなんですけど、同期としてまてぃさんに聞いておきたいことは?

フリーランスの報酬をどう決めていますか?っていうのは聞きたいですね。

いいね。

私も話さないとフェアじゃないと思うので話すと、最初時給、1,000円から始めたんですよ。

うちの仕事、お願いします(笑)

22歳の時なので(笑)

一同:(笑)

それで仕事がきて、受けていくじゃないですか。それでもう受けられないってなった時に倍の値段を言ってみたんですよ。そしたらそれが通ったんですよ。それが何回かあって、見積りが通らなくなったあたりから生活に困らなくなったので、このくらいでいいのかなと。

なるほど。

あとはお客さんの予算を聞いて、いけそうなラインを言ったり、これくらいもらったらやる気が出るなという感じで言ったりはしていますね。

なるほど。

周りの人はどうしているのかなと。これ以上もらうのは人として良くないかなとか。

私の場合は周りに聞いたかな。事業会社にいたので、コンサルティングを使う機会があったんですよ。R社にいた時にA社さんとかS社さんとか。彼らの単価がいくらというのがあって、それより少し安いくらいをベースにスタートしていきましたね。

なるほど。

作業の1時間と講演の1時間って別だと思っていて、講演の時間は1時間5万円って決めています。向こうから指定がある場合、話は別だけど。おっしゃる通り売上を上げるとなると単価を上げるしかなくなってくるので、そういう感じでやっているかな。

私は登壇の仕事はないので、基本的に作業とレポーティングなんですけど、時給をこれ以上上げても仕事がとれないし、そんなに利益率の高い事業をやっている案件ってあまり来ないと思っているから、他のところで上げていくか時間の使い方を見直すしかないかなと。

ではこれをリレー形式でまてぃさんにも聞いてみましょうね。

いいですね。今日は楽しかったです、ありがとうございました。

ありがとうございました。

五味さん、ありがとうございました!

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