Update cookies preferences 田島 佑哉 × 小川 卓 対談(2)広告運用とアナリティクス | 株式会社HAPPY ANALYTICS

田島 佑哉 × 小川 卓 対談(2)広告運用とアナリティクス

アミジャット 田島佑哉 × HAPPY ANALYTICS 小川卓 対談(2)広告運用とアナリティクス

読了予測:15分36秒

HAPPY ANALYTICSの小川卓対談企画。第ニ回のお相手は、提案型ウェブアナリスト育成講座第3期卒業生で、アミジャットの田島佑哉氏。

2回目のテーマは『広告運用とアナリティクス』。広告運用者のGoogle アナリティクス活用法にせまります。

リスティング広告のスペシャリストとして活躍する田島氏の仕事ぶりについて迫ります。

対談のお相手

田島佑哉
Yuya Tajima

アミジャット

田島佑哉(たじまゆうや)1981年静岡県生まれ。2009年ゲーム会社、2013年インターネット広告代理店、2015年弁護士事務所、2017年アミジャットとして独立。上級ウェブ解析士、SEO検定1級 。企業のリスティング広告運用およびインハウス支援を行う。2019年提案型ウェブアナリスト育成講座三期修了。

進行役はエスファクトリーウェブディレクター兼HAPPY ANALYTICS 広報の井水朋子が務めます。

田島式のお仕事スタイル

小川
小川

仕事は決まった時間にするタイプ?

田島
田島

朝の6時には広告の管理画面を開いています。それまでに見るべきものは見て、連絡するべきことは連絡して、お客様が出社する9時までには一通りのことを終わらせています。あとの時間は、リラックスしながらお客様の連絡を受けたり、残りの仕事や読書をする感じですね。

小川
小川

一人で働いていると、寂しいとかはない?広告だと個人プレイかな?

田島
田島

もともと代理店にいたので、広告運用で悩んだ時に他の運用者と話し合えるっていう環境はよかったです。
フリーランスですと、NDA(秘密保持契約)を結んでいるんで、実際に数字まで見せて相談できなくなっちゃいましたね。結局相談できず自分で考えたり、お客さんと一緒に考える感じですね。

小川
小川

そういう相談って難しいよね。私も講座の卒業生が相談することはあるけど、おっしゃる通り数字を出して相談なると、難しいね。

田島
田島

それを解決するために、今までは直案件しか受けていなかったんですけど、今後は自分の工数の1/3を代理店の下請け案件にして、その代理店様とコミュニケーションをとれるような仕組みを作ろうとしています。実際、去年の末からその取り組みを動いていたんですけど、コロナの影響でパートナーの広告代理店様自体が大きな打撃を受けてしまったので、今はペンディングしています。

小川
小川

広告は、リアルタイムで動くのが大事なことだったりします?

田島
田島

お客様からチャットなどで相談がきたら、最低限「〇〇までに確認します」といった即レスはします。ただ、良いお客様とお付き合いさせていただいているので「今日中にバナーを100本入れてください」みたいな無茶な依頼はないですね。

井水
井水

お客さんからこういう風にしてと依頼がくるのか、田島さんからこうしましょうと提案するのでいえば、どちらが多いですか?

田島
田島

私から提案することが多いですね。考えられるメリット・デメリットを伝えて、とはいえやってみないとわからないこともあるので、まずはやってみましょうと進めています。

小川
小川

ある程度任せてくれる感じですか?

田島
田島

そうですね、ウェブ広告の運用方針については私に任せていただいています。もちろん、お客様もセミナーやブログで新しい情報を仕入れているので「これを試したい」と相談されることもあります。そうゆう時って「新しい施策をやることが目的」になりがちなんですけど、それをこの案件でやるべきかどうか一緒に考えるのも私の仕事の一部ですね。

リスティング広告とGoogleアナリティクス

田島
田島

広告運用者がGoogleアナリティクスを使っているか、今回Twitterでアンケートをとってみたんですけど、7,8割の方は使っているようですね。

小川
小川

田島さんはどんな使い方をしてます?

田島
田島

まず、向き合うお客様は普段からGoogleアナリティクスを操作していることが多く、ウェブ広告運用以外にも、アナリティクスの操作方法も相談されることもあります。そのため、フリーランスで活動するからには、Googleアナリティクスの使い方や知識がないと、お客様と深いコミュニケーションを取るのは難しいと感じます。
また、リスティング広告は、Googleアナリティクスの知識がなくても出稿できますけど、Google広告とアナリティクスを連携すると色々な機能が使えるようになりますので、Googleアナリティクスの知識は持っているとウェブ広告運用の施策の幅も広がりますね。

小川
小川

分析とか評価もしやすくなりますよね。

田島
田島

そうですね。僕はまず、トレンド把握に使うことが多いです。
例えば、検索広告で成果がよかった時に、広告画面ではよかったというとこまでしかみれないんですけど、Googleアナリティクスまで見れると、じゃぁSEOのほうはどうだったんだろう、SEOと比較して両方が伸びていれば全体的なトレンドだと。SEOが落ちていれば、順位変動があった影響で、SEOでとっていたキーワードが広告によって来たと考察できますね。そういった意味でも、Googleアナリティクスを使えたほうが考察や分析の幅も広がりますね。

小川
小川

自然検索とお互いに影響を与え合いますもんね。?

田島
田島

SEMは検索広告と自然検索の両方を見ないと、部分最適化になってしまいますよね。あとは、Google アナリティクスの「マルチチャネル」というレポートで、参照元/メディア パスっていうのがあるんですけど、そこでリスティング経由の間接効果を見られます。起点になったのがバナーだったとか、意外と違う検索広告だったというのが見られますので、最終ゴールの数字だけでの議論にならなくて済むのかなというのはありますね。

小川
小川

Googleアナリティクスでは間接効果が見られるというときに、お客さんにはその間接効果について説明していますか?

田島
田島

定期的なレポートでは触れないですね。急にウェブ広告の成果が良くなった、または逆に悪くなったりした時に要因を深堀する材料として使いますね。

小川
小川

お客さんからは間接効果はあるの?とか聞かれます?

田島
田島

私のお客様からはあまり聞かれないですね。僕自身も間接効果の議論をするよりも、施策を打つほうがよくないですかっていうスタンスなので。広告代理店にいたころは、間接効果が議論になることもありましたけど、「で、結局どうします?」と結論が出ないケースが多かったです。

小川
小川

そうそう、どれくらい貢献したかの議論は泥沼になることあるからね。広告、オーガニック、広告で流入の後にコンバージョンしたときに、広告の貢献度は何%とか。

田島
田島

アトリビューションという言葉がありますけど、その議論に手間をかけるのはちょっと・・・

小川
小川

そうそう、それってあまり施策につながらないんだよね。

井水
井水

先ほどお客さんにレポートっていう話が出てきましたけど、どんな形式のレポートですか?

田島
田島

私はエクセルでデータをまとめて、パワーポイントに貼り付けてコメントをつけています。

井水
井水

小川さんはどういう形式が多いですか?

小川
小川

データポータルで作ってと言われた場合や、決まった時に決まったものを見たいという場合は、それで自動化する感じにしますし、報告を伴う感じだとコメントがすべてなので、パワーポイントでサマリー作って渡すか、ミーティングで報告会で話すっていう感じですね。

田島
田島

私はまさに提案型ウェブアナリスト育成講座の時に作ったレポートを、お客様に出していますね。あの作り方が参考になっていますね。

特に、コロナの影響でウェブミーティングが増えて、今まで通りパワーポイントで何枚かにまとめたものをお渡ししていたんですが、お客様が理解しているかどうかをお客様の表情でみて判断しづらくなったんですよね。

そこで今役立っているのが、9回目の講義で教わった『1枚3分のサマリーシート』です。1枚のページに要点を3分ほどで把握できるようにまとめたシートなんですけど、まず始めにそれだけで説明して、あとは流れで質問や議論をしていくのが楽ですね。

小川
小川

わかります、一人で20分くらい延々と説明する感じよりは、最初に説明しておいて、そのあと質問やコメントで議論する感じにしたほうがお互い楽ですよね。

田島
田島

そのまま5分位でミーティングが終わることもありますね。
ただ、短いミーティングで終わってしまうとちょっと不安になるので、わざと時間を伸ばしたりしますけど(笑)「最近のテレビCMの効果はどうですか?」とか「リモートワークは慣れましたか?」とか、全然違う話をふったりしちゃいますね。

小川
小川

そういう雑談ができる時間が作れるっていいよね。一方向で説明するのに時間を使うよりも、雑談で色んな気づきが生まれる方が実りがあるっていう感じもしますよね。
一人でずっと話していると、シーンとする時間ができて、そのまま他に質問がなければこれで終わりますって言いながら大丈夫かなとか思ったりして。。。相手が納得していないのか理解していないのか、それとも隣に奥さんがいて聞けない状況なのかとか考えをめぐらせちゃいますね。

田島
田島

ウェブミーティングの難しさを感じますね。

井水
井水

コロナの前はオフラインの会議でしたか?

田島
田島

オフライン会議ですね。実際に会って打ち合わせをしていました。広告の管理画面をプロジェクターで直接映して、その場で操作しながら話していましたね。「この日のコンバージョンがなんで増えたんですか?」と聞かれたら、管理画面の詳細を表示して説明していましたね。広告案もミーティングの場で決めて、そのまま入稿設定したりとか。

ウェブミーティングだとそれができなくなって、それまでのオリジナルのスタイルができなくなりましたね。

管理画面を見せれば、資料に詳しく書かなくても口頭で補えることもありましたけど、紙ベースでの話し合いになると、ある程度細かくキャプチャーとって理由や考察を書かないと伝わらないかなというのはありますね。

井水
井水

ミーティングの時間が減っても準備の時間が増えたのでは?

田島
田島

そうですね。準備の時間も増えましたし、遠方のお客様とも打ち合わせがしやすくなりました。

小川
小川

今後の働き方を考えた時に、どっちがいいですか?

田島
田島

悩ましいですね。オンラインミーティングは、お客様先に訪問する時間が往復1,2時間かかるので、その時間がなくなったというのは大きいですね。
でも、直接お会いした方が色々な説明もできるし雑談もできるので、オフラインの方が良い部分もありますね。

小川
小川

うちは最近契約した2社くらいは、一回も会っていませんね。オンラインで問い合わせがきて、オンラインで打ち合わせして、オンラインで契約してという形だったので、リアルでは一回も会っていませんね。

田島
田島

たしかに私も、7月以降の新規のお客様は一度も会っていないですし、名刺交換もしていないですね。

井水
井水

今後は、オフラインで会うのが特別になってくるかもしれませんね。

小川
小川

毎月の定例は、オフラインで会う理由が必要になるかもしれないですよね。ワークショップみたいなオンラインでやりづらいことがないと会わなくなるかもしれませんよね。

田島
田島

時間の効率という面だけでいえば、ウェブ会議の方が良いですしね。

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アミジャット 田島佑哉 × HAPPY ANALYTICS 小川卓 対談(3)
広告運用と提案型ウェブアナリスト育成講座について

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