電通デジタル 馬場建至 × HAPPY ANALYTICS 小川卓 対談(2)提案型ウェブアナリスト育成講座について
読了予測:7分48秒
HAPPY ANALYTICSの小川卓対談企画。第一回のお相手は、提案型ウェブアナリスト育成講座第4期卒業生で、電通デジタル社の馬場建至氏。
1つ目のテーマ『ウィズコロナの働き方』に引き続き、2つ目のテーマは『提案型ウェブアナリスト育成講座について』。提案型ウェブアナリスト育成講座は実際のところどんな講座なのか。第一線で分析に従事する二人の対話から、今後どんなスキルが求められ、どんなスキルアップをすべきなのかを探ります。
対談のお相手
馬場建至
Takeshi Baba
株式会社電通デジタル
2014年 ウェブ解析士マスター取得。2016年電通デジタル入社。部門の分析スキル向上を担い、部門内の分析レポートの監修や分析の社内教育を行う。2019年提案型ウェブアナリスト育成講座四期修了。
進行役はエスファクトリーウェブディレクター兼HAPPY ANALYTICS 広報の井水朋子が務めます。
馬場さんの社内での役割とスキル
馬場さんはどんなことを会社から求められているんですか?
電通デジタルでは、アナリティクス領域を活性化させることを求められています。
活性化っていうとすごく壮大に聞こえるかもしれませんが、要は1人でも多くのマーケターやサイト分析できる人を増やすことに従事しています。もう少し言うと「アナリティクス領域の底上げ」「定量的観点からの提案を増やす」みたいなことですね。
それからこれはハッピーアナリティクスさんと似ているというか、小川さんがいるからこそ思うのは、アナリティクスを使って一人でも多くの人を幸せにすることを心がけています。
実際社内ではどんなことをしているんですか?
勉強会のほかに、分析レポートの監修もしています。あと、最近では、小川さんの講座でも触れた、分析レポートの前の、KPI設定の重要性やPDCAについても啓蒙しています。
焼肉屋にて
提案型ウェブアナリスト育成講座を知ったきっかけは何ですか?
提案型ウェブアナリスト育成講座 小川卓が主催し、講師を務める少人数・対面式の講座。全10回からなり、ビジネス貢献に必要な5つの力(設計・仮説・分析・施策・提案)を身に着ける。卒業生同士のコミュニティも活発で、分析の現場で活躍する人材が集っている。
私、実は卓さんに人生相談したんですよ。
えっ!?
それまで卓さんとは一回か二回、会合でお話ししたくらいで対面で話したことはなかったんですが、私がその頃ちょうどこの先の人生に悩んでて、前厄もあり(一同笑)
断られるの承知で、Facebookでちょっと悩み聞いてくれませんかってダイレクトメールしたら、すぐに返事きて。秘書の工藤さんがランチの予約をしてくれて、で、新橋で焼肉おごってもらいました(笑)
えっ!?
ちょうどこの建物の向こう側かな(笑)
その時に色々人生相談して、その時点では提案型募集していたのすでに知ってたんですよ。それで卓さんに会ったら尚更行きたくなって。ランチのあと会社に戻ってすぐに部長にいきたい!って言いました。
受講した理由
行きたかった理由は自分のスキルアップも目的ですが、私が率先して行くことで卓さんの知識を習得して会社のチームや部署に還元できると思ったんですよね。部署のアナリティクス領域の活性化につながるんじゃないかなと。
馬場さんは当時もウェブ解析士マスターで詳しかったんだよね。
(編集注:一般社団法人ウェブ解析士協会が提供する上位の資格で、ウェブ解析士を指導できる)
ウェブ解析士
https://www.waca.associates/jp/
そうですね。確かにウェブ解析士マスターだったので、概念的なことは身についていたし、ウェブ解析士の型も学べたんですけど、現場で身につく型がもっとほしかったんですよね。
自分の型がなかったんだと思います。だから、レポートや提案の依頼がきたら、その度に一から作り直さないといけないのがきつかったですね。
クオリティーのムラという意味でもストレスを感じていたので、それを改善できるんじゃないかなと思ったのがきかっけですね。
ウェブ解析士の資格を取得したのはいつですか?
10年くらい前ですね。2010年とか。当時は楽天のディレクターで、メルマガでPDCAをまわしていましたね。ディレクターは調整役という側面が強くて、何か専門的なスキルで自分にエッジをかけたいという想いがふくらんできました。
あとは、もともと教師になりたい、人に教えたいという気持ちがあったので、当時分析を教えていた卓さんみたいになりたいと思っていて、それでウェブ解析士をとりました。
講座の動画を書き起こして、自分のものにしています
講座はどうでしたか?
よかったですよ。提案の幅が増えたし、いろんな人の提案を見れたのもよかったですね。あとは、卓さんの提案型ウェブアナリスト育成講座の卒業生だというと、社内も社外も食いつきもよかったですね。仕事も確実に増えました。
そういえば、他の卒業生も営業資料に入れていたのを見たことがあります。奥さんの友達の会社に提案に卒業生が行ったらしく、その友達からうちの奥さんに「これ旦那さんじゃない?」ってLINEでメッセージ来たという(笑)
昨日の社内勉強会はGoogleアナリティクス上級編だったんですけど、講座の準備のために、2週間くらい前から卓さんの講座の動画を見返して復習しましたね。
人から見たら気持ち悪いって言われるかもしれませんけど、動画の内容を自分で書き出して、自分のものにしています。
憑依するみたいなヤツね(一同笑)でも、それは私もウェブ解析士マスターをとった時にやりましたよ。その型を入れないといけないからね。1.25倍速で聞きながら、文字起こしました。なかなか大変ですよね。
そうですねー。でもそれをしっかり取り入れたいなーと思ったので。社内では馬場式と言ってますが、小川式と言っても過言ではないですね。
四期生ってどうでした?
もちろん123期素晴らしい先輩がいますが、私は4期でよかったと思います。4期みんな仲良いんですよ。未だにLINEとかしてますよ。
講座中はみんな忙しいのに、一生懸命勉強してたと思います。今だから思うのはもう一回集まって一緒に勉強したいですね。めちゃくちゃ良いチームになるんじゃないですかね。私一人の力はたいしたことないですが。
社内に馬場式を浸透させて、業種別の型も作っていきたい
自分のキャリアに満足していますか?
私は教える側につきたいですね。ハッピーアナリティクスが好きすぎて、ハッピーアナリティクスの名刺をとりたいって思ったりしますけど(一同笑)
卓さんの講座の動画を文字起こしして、そのままだとパクリになるので、15個のレポートを自分でやってみるんですよ。自分なりに追加して、それを何回か繰り返すんです。
ランディングページをみたときに、流入元で分けるんだよという手法を教えてもらうとしたら、それに追加してデバイス別を入れていく。そうやってオリジナリティを出しています。
馬場式は社内に浸透していますか?
浸透している部分もあればこれから浸透させないといけない部分がありますよね。
あとは分析で業種別の型を作りたいっていうのはありますね。例えばECの分析で重要なポイントがあって、ある程度型を作っておけば、また新たにECの依頼が来た時に、その型をベースにできるというのはあります。そこからクライアントや自分のオリジナリティを出していくというのはありますね。
それはできそうですね。大変そうですけど。
あとは、お客さんに改善の提案をさっと出せるようになりたいですね。
どうやって事例を増やしていくかっていうのはありますよね。
まず改善の提案をうまく出すには、自分の引き出しにどれだけ入っているかが重要になりますね。あとは、お客さんに質問された時に、いかに素早く出せるかが重要ですね。
特に会話で「このランディングページってもっとイイ改善ありませんか?」「同業他社って何やっているんですか」「直帰率は平均何%ですか?」とか聞かれたときに、いかに自信ありげに出せるかが大事だよね。私のLIVE分析でもその場で提案を出すのをやっているけど、引き出しの数が大事になってくるね。
お客さんの前で、ウッと止まるか止まらないかは、まさに引き出しの数ですよね。たまに空っぽの時があるんで。
私もそういうときはありますよ。そういうときに、ないものはないって言えるかどうかも大事になってくるね。
あとは、最近のサイトのUIってどこにいっても似たり寄ったりになっていますね。ある程度完成度が高いところの依頼がくるので。そういう時にも使える改善の引き出しは持っておきたいですね。講座でもありましたが、普段からストックしておくっていうのが大事ですよね。
そういえば先月、改善案の引き出しを増やすためのサイトをリリースいたしました!
楽しみですね~
(編集部注:インタビュー当時はまだ未リリースでした)
続きを読む >
電通デジタル 馬場建至 × HAPPY ANALYTICS 小川卓 対談(3)
ディープな分析の内容へ