大川 美希 × 小川卓 対談 (3)アナリストのよもやま話

大川 美希 × 小川卓 対談 (3)アナリストよもやま話

インターネット関連企業メディア事業部アシスタントマネージャー 大川 美希 × HAPPY ANALYTICS 小川卓 対談 (1)キャリアとサイトカタリストについて

HAPPY ANALYTICSの小川卓対談企画。
第12回のお相手は小川卓が講師をつとめる提案型ウェブアナリスト育成講座第6期卒業生の大川美希 氏。全3回でお届けします。

対談のお相手
大川美希氏

大川 美希
Miki Okawa

インターネット関連企業 メディア事業 アシスタントマネージャー
株式会社電通ワンダーマンを経て、2008年現職に入社し現在13年目。サイト上の広告企画やウェブマーケティングに携わる。提案型ウェブアナリスト育成講座の第6期卒業生。

全3回の最終回となる今回は、アナリストの今後やAmazon時代の話などよもやま話をお届します。

前回の対談内容はこちら>> 第1回 大川氏のキャリアやサイトカタリストについて

※本対談は2021年9月に行われました。進行役はエスファクトリーウェブディレクター兼HAPPY ANALYTICS 広報の井水朋子が務めます。

なにかを広めるスキルを手に入れたい

大川さんは今後どうしていきたいですか?

今はボランティアでシェアリングエコノミー協会のアンバサダーをしていて、ベビーシッターや家事代行を広めて、サステナブルな未来へーという活動をしているんですよね。
そういった広める活動をしていきたいと思っていて、これいいな、この人に伝えたいなと思った時に、それを伝えられるスキルを持ちたいと思っています。

いいですね。

もともとこの提案型ウェブアナリスト育成講座も受けたのも、広めるスキルを身につけたかったからなんですよね。数字を見られるようになって、仮説力を身に着けて、しっかり提案できるようになれれば、どのジャンルでも使えるスキルが身につくかなと思っています。

次にこれを学びたいというのはありますか?

GAやイベントの設定を勉強した時にソースの見方がまだまだ弱いなと思ったのと、GA4ではイベントトラッキングも扱うので、それをもう少し学びたいなと思っています。
あとは、今は小さな数字でみているので、大きなデータをみたいですね。SQLを書いてデータをどのように抽出するかといったことをもう少し学びたいなと思っています。

それにはGA4がいいきっかけになると思いますね。Big Queryとかね。まだ出来る人が少ないからチャンスかもしれないね。

そうですね、GA4は取り組んでいきたいです。

今の会社にいたら大きなデータを扱うかいがありそうですね。

大きなデータを持っているもんね。

社内的には部署が分かれていて、データはデータサイエンティストが担当して、編成のチームもいて、私はデータを直接扱わないので依頼することになるんですよね。それでも仮説力を磨くことで「この数値をとったら何に使うのか」を考えたり、スムーズに依頼ができたりするのかなと。

大きな会社に務めているとそれぞれの担当領域があるから、データを設計して実装しようってなると他の人に依頼しなきゃいけないんだよね。

大川さんはデータサイエンティストとか他の部署にいくのではなくて、今の部署のままでデータも扱えるスキルを持ちたいということですか?

せっかく大きなデータを扱える会社にいるので、会社のサイトのデータを使ってーとなった時に、しっかりできたらいいなと、色んなチャンスの幅を広げておきたいなと思っています。

小川さんのAmazon時代

私もAmazonにいた頃そんな感じでしたね。大きなデータを扱っていると面白いですよ。

そうなんですね。

私はSQLを書いて、自分の本が何冊売れたか自分のメールに届くようにしていました。「あ、昨日は5冊売れた~」とか(笑) 実データが見られるからね。

たしかに(笑)

小川さんの当時の部署は?

全社の部署にいましたね。
Amazon側の売上の作り方ってふたつあって、ひとつはAmazonが自ら仕入れて売っているパターン、もうひとつは出品者が出品するパターンがある中で、私は後者の方の部署にいました。

そうなんですね。

社内では3Pっていう言い方をするんですけど、第三者の売上を伸ばすための改善活動をしていました。
Amazonのセラーセントラルと呼ばれる出品者用の管理画面があって、そこで商品を登録したり売上のレポートをみたりというのがあって、そこの分析の仕方をオンラインで紹介したり、あとは出品者に色々なメールを送ったりしていましたね。
たとえば「この商品は在庫がそろそろ切れそうなので補充したほうがいいですよ」とか、「競合がこういう値段をつけていますよ」とか「こういう商品を売っているならこんな商品を一緒に売ると売れやすいですよ」とか。

なるほど。

そのメールで伝えたことが本当に効果あったのかとか、ユーザーの行動をもとに新たに送るメールを提案したり間接効果を測ったりしながら、出品者さんの売り上げを伸ばすための活動、中でも分析をしていた感じですね。

大川さんと近いところをしていたんですね。

競合ですからね!

一同:(笑)

大川美希・小川卓対談風景

どんなデータを分析するのが好き?

小川さんはどのデータを見るのが好きなんですか?

私も大川さんと同じユーザーエクスプローラー派ではあるんですけど(笑) 結局はユーザーの気持ちがわかるデータが好きですね。データは普段みてわかっているので、データ以外の情報が好きですね。ユーザーインタビューとかアンケート結果とかサポートの内容とか。Amazonの分析の部署にいた頃面白かったのが、電話サポートの声を聞くっていうのがあったんですよ。電話がかかってきてサポートをする時に録音してあるんですけど、その音声で印象に残ったものを社内で共有されるんですよ。

テキストじゃないんですね。

本当の音声ですね。お客さんがどう困っているのか、どんなやり取りをするのかが聞けるんですよ。当時すごく流行っていたキャラクターがあるんですけど、おばあちゃんが定価5,000円くらいのキャラクターグッズを10,000円くらいで買ってしまって。

なるほど!

出品者が価格を決められるので、プレミア価格のものは値段がどんどん上がっていってしまうんですよね。当時、一部の商品は正規価格がいくらですというのを出すようにしましたね。

面白いですね。

講座でも話したかもしれないけど、一時期HAPPY ANALYTICSのウェブサイトでもGAの経験年数を聞くアンケートをウェブサイトに出していて、その結果をイベントとしてGAに取り込むということをしていて、経験年数が長い人と短い人でサイト上での行動にどんな違いがでるのかを見れるようにしていましたね。

なるほど。

アクセス解析では普段見られない情報を付加することで、アクセス解析や他のデータと連携してみられるようにできるので。HAPPY ANALYTICSのサイトもMAツールのPardotやSalesforceと連携しているので、セミナーや講演を申し込んだ人がうちのウェブサイトをどう見ていただとか、うちのブログでどういう記事を見ているのかというのがわかるんですよ。

お~

ユーザーエクスプローラーの拡張版みたいな感じで、GA以外のデータも見られるイメージなんですけど、そういうのが好きでやっていますね~。

それは面白いですね~!

マーケや分析の楽しさを広めていきたい

大川さんは今やっている分析が好きということですよね。

そうですね、講座を受けてGAがこんなに面白いものだったのか!と思いましたね~。

今後長い目で見た時、独立したいとかどうしたいっていうのはありますか?

分析をしたいっていうのもありますし、マーケや分析が楽しいよ!というのを広める活動もしていきたいですね。

なるほど。

ちょっとでもツールを触れるようになると、「こういうのも知りたい」となると思うので、そういう環境を作る人になっていきたいですね。

いろんな会社さんのコンサルかもしれないし、勉強会かもしれないし、っていうことですね。では、株式会社HAPPY ANALYTICSの競合ということでよろしいでしょうか?(笑)

えぇっ!お世話になりたい派です(笑)

じゃぁ案件でかぶったらよろしくお願いします(笑)

一同:(笑)

サービスを持っている人って、「こういうのを世の中に出していきたい」「こうやって世界を変えたい」っていう想いがあるじゃないですか。私自身にはそういうものがないんですけど、そういう人たちのお手伝いができたらいいなと思いますね。

せっかく世の中にたくさんのサイトやサービスがあるなら、それがより多くの人に伝わった方がいいですよね。

今いる環境がすでに天職ですね。


以上、全3回にわたり、大川美希さんと小川卓さんの対談をお届けしました。

ありがとうございました。

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