滝口誠 × 小川卓 対談(3)地方で活躍する道とは

S.E.Onetop合同会社 滝口誠 × HAPPY ANALYTICS 小川卓 対談(3)地方で活躍する道とは

HAPPY ANALYTICSの小川卓対談企画。第三回のお相手は、提案型ウェブアナリスト育成講座第3期卒業生で、S.E.Onetop合同会社代表の滝口誠氏。

全3回で3回目となる今回のテーマは『地方で活躍する道とは』。

山形県内でSEO特化型の制作会社として活躍する滝口誠氏に、地方で活躍する道について伺いました。

対談のお相手

滝口 誠
Makoto Takiguchi

S.E.Onetop合同会社

滝口 誠(たきぐち まこと)Iターンで山形県東根市へ。S.E.Onetop合同会社代表取締役、Code for Yamagata代表。SEOに特化したサイトやコンテンツの制作を手がける。2019年提案型ウェブアナリスト育成講座第3期修了。

進行役はエスファクトリーウェブディレクター兼HAPPY ANALYTICS 広報の井水朋子が務めます。

地方のお客さんの『損』を減らしたい

滝口
滝口

実は、お客さんのサイトのGoogleアナリティクスが途中から外れちゃっていたことがあったんです。色々調べると明らかに制作会社が原因なのに、再設置のために費用を請求されたこともありますね。

小川
小川

地方だとそういう話をよく聞きますね。GAの権限をくれないということも、よく聞きますね。

井水
井水

そのあたり、小川さんはどうしているんですか?

小川
小川

私の場合はそういう案件は受けないかな(笑)。もしやるなら、案件が来た時点でタグマネのコードを一行追加してもらっちゃいますね。

滝口
滝口

地方のお客様は損をさせられちゃっているような、食い物にされているような気がしますね。

井水
井水

それについて、今後どうしていきたいというのはありますか?

滝口
滝口

今後のビジョンとして、地元向けにセミナーをして、底上げをしていきたいと思っています。すでに市の関係機関と連携してホームページ集客のセミナーを開こうとしているんですが、なかなか集客が難しく集まらなかったですね。いかに根付かせていくかというのが課題です。企業担当者が学ぶ場所がないし、情報を探す人もいないのが現状ですね。

小川
小川

たとえば東京だと何万円もするようなセミナーが、地方だと数千円だったりしますよね。私も毎年北海道の富良野でセミナーをするんですけど、地方のセミナーだと参加している方の意識は非常に高いし、参加者同士で仲良くなって色んな情報交換しているのを見ると、いいなと思います。

制作会社とお客さんを対等な関係にしたい

滝口
滝口

山形でも制作会社が美味しい想いをしている関係じゃなくて、制作会社とお客さんが対等な関係になっている感じにしたいなと思います。

小川
小川

みんなが損しちゃっている感じがしますね。制作会社は損していないつもりかもしれないけど、まわりまわって、損しちゃっているようにも見えます。

滝口
滝口

制作会社はそれをよしとしている気がしますね。学びがなくても仕事がくるからいいやというパターンと、そもそも知らないパターンがあるかなと思います。

小川
小川

それを揺さぶりに行こうと(笑)

滝口
滝口

煙たがられるんですけどね(笑)

小川
小川

それでもお客さんに喜ばれたらいいですよね。

滝口
滝口

ただお客さんが煙たがることがあるので。。。

小川
小川

それが一番難しいね。今の制作会社との関係があるからだよね。ユーザーさんの方が大事なのにね。

井水
井水

私も仙台に住んでいた時期がありますが、東北の方って抜きん出たくないという意識があるんですよね。出る杭になりたくないし、自分だけ成功したくないみたいに思っているところがありませんか。

滝口
滝口

まさに、そうなんですよ。

井水
井水

私の場合は自分の向上心で色々したことが否定されて、最終的にやられたタイプなんですけど(笑)滝口さんは山形と東京のバランスをちょうどよくとっている感じがします。山形に染まり切らず、東京で学んで、山形を愛して、冷静に見ている感じがすごいなと思います。

滝口
滝口

やっぱり住んでいるところが伸びないとっていうのはありますね。

ITの学びを山形に

小川
小川

ちゃんと分析してSEOして成果が出るWebサイトを作っていけるようになったらいいですよね。それも含めて、他の制作会社のレベルも上がってくれるのが一番いいですよね。いいものを作れば人は集まってくるので、お客さんがあんまり興味なかったとしても、それで結果的に地方の方がそれを見ていいなと思ってくれたり興味持ってくれたり買ってくれたりすれば、それはそれで全体としてよいことになるから。

滝口
滝口

東京でセミナーを受けて思ったのは、ギャップが大きすぎるんですよね。たとえば東京の方のコピーライティングは斬新でいいと思うんですけど、それをそのまま地方で言っちゃうのって違和感があるんです。これはコピーだけでなくて、全体的なことにも言えると思っています。

小川
小川

滝口さんの中でうまく山形流にしていけるといいですね。

滝口
滝口

Code for Yamagataは、ITの学びが地方にないということで、Code for Japanから認可をもらって立ち上げました。一緒にしている斎藤さんという方は子どもたちのプログラミング教室で世界にはばたけということで、私はウェブ関係のことを企業に広めるということで、内需と外需のシステムを底上げしていくということで立ち上げました。

小川
小川

大変だと思いませんでした?

滝口
滝口

はじめはもっと簡単に考えていたんですが、今はやりがいを感じています。実際、近隣の市役所数か所に簡易的な分析レポートを作って持っていったら、担当さんの口が開きっぱなしでした。「なんでこんなにみられていないの」と。それだけ作ったままになっているというのと、数字の開示を受けていないというのが問題だと感じています。 お金を使って観光でお客さんを呼ぶということでサイトを作ったけど、作って終わりになってしまっているんです。

小川
小川

それで何人きているかも見ていないと

滝口
滝口

結局市役所から制作会社にお金が流れているだけということですね。

小川
小川

本来の目的が達成できていないとね。

滝口
滝口

もっといいサイトで金額が高いものも請け負えると思うんですけど、そういうことをしないから悪循環ができてしまっているんです。

小川
小川

自らの会社でやるというのもあるし、教育という意味合いで関わるのもできますね。いろんな方法でチャレンジされているんですね。 一夜で変わりませんから、継続して続けていかれたり、滝口さんに賛同してくれる滝口チルドレンが育っていくといいですね。

滝口
滝口

クライアントさんが幸せになってくれれば、制作会社にだって気軽に声をかけてくれるようになると思うんですよね。でも結果が出ていないから壁を覆ってしまっている。そのあたりが悪循環になっていると。

小川
小川

ぜひそこを。これは私にはやりたくても、(時間的に)できないことなんですよね。もしやるとしたら、お客さんと結構べったりやらないといけないし、コンセプトダイアグラムを作ったりしないといけないし、この講座を通じて考え方ややり方を力強くしていただいて、皆さん自身に頑張っていただければいいなと。

滝口
滝口

山形は東北の中でも情弱なので、仙台よりは上げたいって思っています(笑)

小川
小川

打倒仙台!(笑)

井水
井水

東北唯一の提案型ウェブアナリストとして、頑張ってください!

小川
小川

険しい道かもしれないですけど、非常にいい取り組みなので、頑張ってくださいね。

井水
井水

五年後十年後、どう変わっているかが楽しみですね。

小川
小川

また十年後に話を聞きにいきますね。どうですかって(笑)

滝口
滝口

ぜひ、お願いします(笑)

井水
井水

今日はありがとうございました。

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