アークランドサカモト 杉山健一郎 × HAPPY ANALYTICS 小川卓 対談(1)フリーランスで講座を受け、上場企業のマーケターになるまで

アークランドサカモト 杉山健一郎 × HAPPY ANALYTICS 小川卓 対談(1)フリーランスで講座を受け、上場企業のマーケターになるまで

HAPPY ANALYTICSの小川卓対談企画。第四回のお相手は、提案型ウェブアナリスト育成講座第1期卒業生で、アークランドサカモト(株)杉山健一郎氏。

杉山さんが解析と出会う前のキャリアから、解析と出会ってどのように変化したかを伺いました。全3回、最後に動画も公開します。

対談のお相手

杉山健一郎
Keichiro Sugiyama

アークランドサカモト(株)

アークランドサカモト(株)杉山健一郎
東京都出身、新潟へIターン。クリエイティブデザイナーを経て、2017年提案型ウェブアナリスト1期を修了。現在は新潟県本社のアークランドサカモト(株)でデジタルマーケティング部門の立ち上げを担う。

進行役はエスファクトリーウェブディレクター兼HAPPY ANALYTICS 広報の井水朋子が務めます。

フリーランスから上場企業就職まで

井水
井水

杉山さん、今日は新潟から来てくださり、ありがとうございます。提案型ウェブアナリスト育成講座第1期の卒業生で、活躍されていますね。どんなお仕事をしているか改めて教えてください。

杉山
杉山

提案型ウェブアナリスト育成講座の時は無職だったんですよ(笑) お金も前借りしました(笑) 講座卒業の打ち上げの日に一社内定が決まりました。4、5人のウェブ制作会社でしたが分析もしているということなのと、代表がウェブ解析士マスターということで、ぜひにと入りました。新潟でも官公庁系の分析ができました。その後、ホームセンターをメインでやっているアークランドサカモト(株)からお声がけをいただきまして、ゼロベースで社内にデジタルマーケティングを進めないかということで、今年の3月から働いています。

小川
小川

それを聞いてチャンスだと思ったと。

杉山
杉山

県内ではメジャーな会社ですし、ホームセンターも大きいので。前の仕事では、案件で受けて分析して改善提案を出すんですけど、官公庁の仕事が多く提案したとしても実行できるかどうかというのは、直接話せるわけでもないし若干不透明なところがあったんですね。

小川
小川

もどかしいね。それでいわゆる事業会社へと。

杉山
杉山

インハウスでもともとクリエイティブ系の仕事も長かったので、自分で作りながら効果検証できるなくらいの気持ちで。

レーサーが、解析に出会うまでのストーリー

井水
井水

社会人になった時はどんな感じのお仕事を?

杉山
杉山

20代の半ばまで車のレーサーを目指していました。

井水
井水

え!?レーシングカーですか!?

杉山
杉山

高校卒業の時に本気でそれ書いて、先生から「お前は何をやりたいんだ」と言われましたね。(笑) 当時なぜか行動力だけはあって、世界で通用するには英語が必要だということで、高校卒業後、2週間でアメリカに行きました。

一同:(笑)

杉山
杉山

帰ってきてからまた色々やって、小川さんもいたイギリスへ。シルバーストーンでイギリスライセンスをとって、そこで現実を見て。親との約束で25歳までには好きにしていいよという話だったので、そこからデザイン会社に入りました。

小川
小川

その後、解析に出会ったのはどのタイミングですか?

杉山
杉山

新潟に移住した、33歳の時ですね。子どもができたのと、妻が新潟出身で、子育てするなら新潟の方がいいよねというので新潟に移住しました。ネットで物は買えるし、家から30分で海と山と温泉に行けるんです、その代わりに家の周り2kmは何もないですけどね(笑)

小川
小川

それはいいですね

杉山
杉山

建築設計事務所に入り、インハウスのウェブ担当になったんですよ。そこで色々させてもらったんですけど、なんとなくページを更新したり作ったりで、これでいいのかがわからない。そこで色々調べて、ウェブ解析士の初級をとったのが2015年ですね。

小川
小川

5年くらい前ですね。

杉山
杉山

その資格を活かしたいということで、毎週月曜日のミーティング時に、わからないなりに、初級ウェブ解析士のレポートを若干変えてみて、解析するようになりました。その頃から、こういうことしますよという提案をしやすくなりましたね。記事を書くんだったら、こういう興味ある人がいるからこういう記事を書きましょうとか、Googleアナリティクスの定性的なデータ(アフィニティカテゴリ・年齢・性別など)を1年分集めて、こういう人が来ているんだって自分で区分けしながら。ちなみに、オープンハウスがあると駐車場担当だったので、車の数を数えていました。SUV何台、トヨタ何台とか。意外とあっているんですよ。

小川
小川

お~

杉山
杉山

そこからペルソナを作りました。デザイン系の住宅だったんで、こだわりが強いとか、若干高級所得層で、県内のそういう人たちがどこで情報に触れているのか、じゃぁ紙媒体でもいいんでここを出しましょうと。

小川
小川

オンラインでの知見をしっかりオフラインに活かしていますね。

杉山
杉山

最終的には、年間の1/3は最初のタッチポイントがウェブということで成約いただくようになり、MAXで、Facebookで週5,000円とかで広告を出して、見学会の予約が60件くるように。

小川
小川

すごいじゃないですか。貢献が可視化されていますね。

杉山
杉山

解析士をとったのが2015年だったので、それを2.3年前まで続けていましたね。

井水
井水

大分行動派な一面がお仕事に出ていますね。そこからどうやって仕事がない状態に?

杉山
杉山

建築士のところで続けていくうちに、結局オフラインのマーケティングの知識も必要だと思ったんです。解析は分析ですけど、人を呼ぶにはマーケティングの知識が必要だなと。 じゃぁどうしたらいい?という時、そこでイギリスに行った時のように、マーケティングの会社に行ってしまえばいいじゃんと思ったんですよ。そこで、県内にマーケティングと名のつく会社に転職しました。 もっと解析とか分析を活かしたいと、その会社はオフラインでもマーケティンをやっているように見えたので、その知識をオンすれば分析や解析の知識とマーケティングの知識を合わせられれば、もっと効果が出るんじゃないと思ったわけですよ。そこで、色々と。。

小川
小川

あんまりマーケティングしていなかったと

杉山
杉山

そうですね、ググって1ページ目をお客さんに言っているようなところだったので、たぶんこれは使えないだろうということで、3か月で辞めました。 幸い、知り合いが独立したところだったのと、私は営業できないので、その人から仕事をもらいつつ、小川さんのところに行くから金を出してと。

井水
井水

お子さんがいらっしゃる中で、結構自由に動かれましたね。

小川
小川

そうだね、奥さんはどんな感じなの?

杉山
杉山

若干あきれつつ、止めても無駄だと思っていたのかも(笑) フリーランスの時は家のことは私が主夫という形で家のことを全部していまして、今も夕ご飯は全部私が作っています。

小川
小川

おぉ。

井水
井水

今みたいに上場企業のマーケティング立ち上げをするなんて思っていなかったでしょうね。

杉山
杉山

新潟県の中越地方では一番上の会社なので、一安心してくれたかなと思っていますよね。やめなければですけどね(笑)

デジタルマーケ部門立ち上げ!リアルな現状

小川
小川

数年はかかりそうなお仕事ですもんね。

杉山
杉山

ウェブマーケ以前に、IT化が進んでいない感じなんですよね。WebやITに関する理解がなかなか難しい状況です。WebやITを知らない中でどうやって判断するかというと数字になってしまうんですね。売上が上がったぞとか。

小川
小川

そこで直帰率と言われても困るぞと。

杉山
杉山

カタカナを使うとわからないですね。なんせお店のPOSデータや基幹システムをやっている方たちと、私の差がわからないと。パソコン使える今どきの人というくくりなんですよ。

小川
小川

なるほどね。

杉山
杉山

まずはどういう風に数字を見せて可視化していくか。マーケティング以前の段階を整えるのに1年くらいかかるかな。あとは、今までウェブ周りに知識がなかったということで、外に任せていた部分が多い。そうなるとサイト自体の導線が無茶苦茶だったりコンテンツが載っていなかったりというので、マーケティング前にウェブを整えないといけないですね。あとはなんとなく運用できてしまっていて、とりあえずウェブサイトに情報を載せておけば、なんとなく売り上げも上がるだろうと。上がらなくても検証できなくてまぁいっかという土壌でやってきてしまった蓄積がある感じです。SNSやGoogleマイビジネス、LINEなどを合わせると、全部で99アカウントあるんですよ。

一同:(笑)

小川
小川

そこは外部の人が?

杉山
杉山

事業部によっては外にまかせているんですけど、代理店も経験が浅くて、お互い詳しくない同士でとりあえず投稿しているんですよね。

小川
小川

前回、滝口さんの時、山形もそんな感じだっておっしゃっていましたね。なんとなく作ってなんとなくやっていて、お金だけいっぱいとられていたとか。

杉山
杉山

山形に遊びに行こうかな(笑) そういうのにはお金を払ってしまうんですよね。

小川
小川

わからないから。

杉山
杉山

はい。それでいて、肝心なところに経費が出ていなかったりして、すごくバランスが悪いのを整理していくのが課題です。例えば、なぜかGoogleサーチコンソールのエクスポートしたデータで月8万円とられていたりとか。

一同:ー絶句ー

小川
小川

うち5万円でやりましょうか(笑) 相場観がないんだね(笑)

杉山
杉山

Twitterの広告配信の結果をCSVでダウンロードして、それをはりつけて、はい、レポートって出したり。前回と同じで、地方でその知識がないからそうなってしまうという。

井水
井水

それを建築事務所にいたころの杉山さんが見たら、どう思っていました?

杉山
杉山

あの時は自分も手探り状態だったので、とりあえずコンテンツマーケティングという形で走ってしまっていたので、今の会社ほど搾取はされていなかったけど、今ほど効果が出るような、先を見据えての分析はできていなかったですね。 今あるものを分析して、なんとなく改善していくっていう。

井水
井水

そのあたりが、ウェブ解析士だったり、提案型ウェブアナリストだったりで勉強して経験したところの差ですよね。

次回、『(2)提案型ウェブアナリスト育成講座について』では、講座を受けたきっかけや講座を受けてみた感想、卒業後にどのような活動につながっているかなどを伺いました。

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アークランドサカモト 杉山健一郎 × HAPPY ANALYTICS 小川卓 対談(2)
提案型ウェブアナリスト育成講座について

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