アドビ株式会社Adobe Express SEO担当 加納宏徳氏 × 小川 卓 対談 第1回 小卒から始まったキャリア

2022年11月02日

提案型ウェブアナリスト卒業生対談企画 加納宏徳氏・小川卓

第21回のお相手は、小川卓主宰の提案型ウェブアナリスト育成講座第8期卒業生でアドビ株式会社の加納宏徳氏。全3回でお届けします。

※本対談は2022年9月に行われました。

対談のお相手

加納宏徳
かのうひろのり

加納宏徳(かのうひろのり)

アドビ株式会社 Adobe Express SEO担当

10歳で折り紙世界チャンピオンに。2016年伝統工芸品の越境ECサイトのウェブ担当、スタートアップ企業、代理店を経て、2022年よりアドビ株式会社にてAdobe ExpressのSEO担当を担う。提案型ウェブアナリスト育成講座第8期卒業。加納宏徳のポートフォリオサイト:https://hirokano.com/

全3回の1回目となる今回は、加納さんが小卒からウェブマーケの世界に進んだプロフィールについて話しました。

進行役はエスファクトリーウェブディレクター兼HAPPY ANALYTICS 広報の井水(イミトモ)が務めます。

第1回 小卒から始まったキャリア

全3回の1回目となる今回は、ポールさんがインターン時代、ウェブマーケティング業界に魅せられてから、マイネット社・グーグル社勤務を経て株式会社GLASSを創業するまでの話をしました。

小卒からウェブマーケの世界へ

井水

井水:社会人のはじまりはどんな感じだったんですか?

小川

小川:プロフィールとか気になるよね(笑)

加納

加納:あまり公言はしていなかったのですが僕は経歴が少々変わっていて、学歴が「小卒」なんですよ。中・高・大学は行っていなくて、バイトしたり会社に勤めたりと紆余曲折あり、今はアドビで働いています。

小川

紆余曲折ありそうだよね(笑)

井水

小卒?日本国内ですか?

加納

はい、いまは英語の仕事をしていますが、私の海外経験は10日間くらいなので(笑)?
学校には行かず独学していたので、コミュニケーション能力がとても低く、「まずはコミュ力を身につけよう!」と、横浜のレストランでウェイターのアルバイトをしたのが社会人のはじまりでした。

小川

それって何歳くらい?

加納

19歳ですね。レストランはウェディングもあれば会社の歓送迎会や2次会もあるところで、色々な社交の場を見られて面白いなと。

小川

うん。そこでコミュ力を鍛えたんだ。

加納

ええ。そして1年ほど働きある程度自信がついたので、さあ英語を使った仕事をしようと思い翻訳のバイトを探しました。学歴と経歴不問で雇ってくれるところはないかなと。タイミング良く越境ECの立ち上げで翻訳者を募集していて、派遣で入り、その後正社員になりました。

小川

ウェブに関わったのは、そこが初めて?

加納

仕事としては初でした。親がアドビのソフトを持っていたので、それでウェブサイト作って遊んだりはしていました。IllustratorやDream Weaverでウェブサイトを作ったりFlashのAction Scriptコードで遊んでいましたね。

井水

もともと下地はあったんですね。

加納

でもアクセス解析やウェブマーケティングは知らなかったです。Googleアナリティクスもその会社で初めてさわりました。

いい商品なのにまったく売れない?はじまったウェブ担当の奮闘

加納

私が入社してすぐ、伝統工芸品のECサイトがオープンしましたが全然売れませんでした。母体の運営会社はホビー問屋で、トレーディングカードなどの売れ筋商品をたくさん扱っており、「モノがあれば勝手に売れる」という認識だったんですよね。
伝統工芸品のECサイト

小川

「ウェブサイトを作れば、買ってくれる人が集まって売れる」と。

加納

ええ。それが全然売れなくて「やばいぞ、やばいぞ」となり、越境ECの代理店さんにお願いし、そこでウェブ解析をやろう、SEOも広告もやらないと・・となったんですよね。

井水

なるほど。

加納

そこでオンラインで物を売るには、ウェブマーケティングっていう方法があるんだな、とても面白いなって思ったんですよ。

小川

うん。

加納

上司が工芸品の仕入れ交渉やビジネス面は担当してくださったんですけど、「デジタル面はぜんぶお願い!」とまかせてくださり、工房の紹介文を翻訳したり、商品を撮ってPhotoshopで加工して、商品説明を職人さんにインタビューして翻訳したものをサイトに掲載したりしていましたね。

小川

自ら手を動かしてサイトを改善していく感じですね、まさにサイト管理者だったんですね。

加納

楽しかったですね。職人さんは聞けば聞くほどこだわりポイントを楽しく教えてくれるし、取材のためにちょこちょこ地方へ出張もできて、コンテンツが充実した結果サイトの売上も上がってきて。

井水

いいですね?!

小川

当時Amazonや楽天もあったと思うんだけど、自社でやろうっていう感じだった?それとも出店してたの?

加納

海外なのでeBay、EtsyとAmazonにも出しました。ただ、どうしても手数料が3~4割と高かったのと、顧客と直接つながれないもどかしさもあり、自社サイトをメインに運用してました。

小川

3~4割ということは、フルフィルメントで出品した?(編集注:FBA、フルフィルメントとはAmazonの倉庫に商品を預け、発送業務を委託するサービスです)

加納

そうですね、フルフィルメントも試しました。配送まわりはたいへんでしたね。
当時、配送料無料キャンペーンを行っていたので、配送料がかからない小さいものに注力することにしました。伝統工芸品の商品点数は3,000点近くあったんですけど、中でも小さくて価格が高く人気だったのが熊野の化粧筆でした。
熊野の化粧筆

加納

そこでもっと化粧筆を売るために、コンテンツを拡充するべく化粧の仕方を学んだりしました。元プロだった方にインタビューして、「フムフム、そうなんですね、そうやると化粧のノリが変わるんですね!」と。

一同:(笑)

独立、副業

小川

どれくらいの期間やっていたんですか?

加納

社内ベンチャ―として1年半くらい、その後上司といっしょに独立して1年半くらいだったので、合わせて3年ちょっとですね。

小川

そこで独立しようと思ったきっかけは?

加納

紆余曲折あって上司が会社を出ることになり、ついて行く形で独立しました。その時は、SEOやコンテンツマーケティングといった「売れる仕組み」を作れることが面白くて、ウェブマーケティングをもっとやりたいという想いがあったので。

小川

部長とふたりで独立したの?

加納

部長と部長の奥さんと私の3人でした。部長が社長になり、ビジネス面と経営や仕入れ交渉、その後のセールスやマーケ、カスタマーサポートを私がやりました。そこで1年半くらい働き、ある程度安定して売上が立つようになりました。でもまだ高い給料をだせるほど儲かってはいなかったので、副業もしていました。

小川

クラウドワークスとかランサーズとかに登録したの?

加納

知り合い経由でお仕事をもらっていました。

小川

「こういうのできる?」みたいな感じで?

加納

はい。伝統工芸品の会社は鎌倉にあったんですが、「鎌倉に閉じこもってしまうと世界が狭くなってしまう」と思い、見聞を広めるために東京の勉強会やセミナーに参加し、そこで出会った人とご飯に行ってました。そこで「副業OKだから手伝いますよ」と。時々、地雷案件とかもあって・・

小川

初めてってわからないよね。めちゃめちゃ文句言ってきたり。

加納

ほんとそうです。時には死にそうになったり・・・

一同:(笑)

井水

死にそうというのは精神的に?金銭的に?

加納

LPを1枚30万円で作って~!という話を受けたら、いつのまにか「十数ページのサイト作って」となっていて、それでも(おい~)と思いながら作っていたら途中でデザインや仕様が全部変更になって、さらに「完成後のアフターサービスも全部無料でやってくれるんだよね」となって・・・

小川

えぇ!

井水

それは、たかりですね!

加納

やばい会社があるもんだなと。要件定義の大切さを知りました。

小川

そうだね(笑)契約の範囲でここまでしかやりませんっていう話だよね。

加納

色々勉強させていただきましたね。

代理店への転身とSEOスペシャリストになるまで

加納

伝統工芸のプロジェクトもやりながら、途中で副業として、スタートアップに入社しました。そこがまあまあ大変で、めちゃくちゃ精神的にも体力的にも疲れてしまい限界を迎えて、いったん副業も本業もストップしてボーッとしていました。
そんな折、伝統工芸品時代にお願いしていた越境ECの広告代理店の社長さんに「ヒマしてたら、うちで翻訳とか手伝ってくれる?」と声をかけていただいて・・。

井水

それが世界へボカンさん?

https://www.s-bokan.com/

加納

そうです。翻訳担当として週2、3からはじまり、途中で正社員になり、最終的には部長までやらせていただきました。世界へボカンは「越境EC」に特化していて、海外市場に進出したい国内企業さんへ、コンサルティングから市場調査、広告運営、SEOやサイト制作など提供していました。社内でどんな案件をやるか選ぶ際、サイト制作は副業の時に地雷を踏んだトラウマがあったので、前職から好きだったコンテンツマーケティング、SEOの専門家になろうと頑張りました。

小川

そこでSEOの人になったんだ。

加納

ええ。肩書も「SEOスペシャリスト」を名乗らせていただいて、2~3年はひたすら色々な会社さんのコンテンツ企画とSEOをやっていました。
ワークショップ

小川

提案型ウェブアナリスト育成講座を知っていただいたタイミングはそのころ?

加納

ええ。SEOでアクセスは増えてもサイト構造の問題でCVR上がらない、などの課題にぶつかって、アクセス解析ならデータに基づいてサイト全体を改善できて、SEOの提案にもつながるし・・・と思い、きちんとした方法を学ぼうかと考えていたときに、いい講座があるぞと。

もともと伝統工芸品の越境ECをしていた頃に小川さんの『いちばんやさしいGoogleアナリティクス入門教室』をもっていたんですよ。

加納

他にも本を何冊か持っていて、どこかのタイミングで資料をダウンロードして、メールが届くように・・・

小川

弊社のリードになっていたわけですね。

加納

そうですね(笑)

小川

それで講座のことを知って、「よし、受けよう」と思ったきっかけは?

加納

自動車免許をとった時に、一定の時間と数十万などある程度円のまとまったお金をかけて何かを真剣に学ぶっていいなと思ったんですよ。それに学校にいかなかった自分には新鮮な体験で。自分には高価な趣味があるわけでもないし、せっかくなら稼いだお金を自分に投資しようと思って、どんなことができるかなと考えていて。

小川

うん。

加納

MBAもいいかなと思ったんですけど、2年と数百万円かかるじゃないですか。MBAと比べると提案型ウェブアナリスト育成講座は、期間も金額もお手頃でちょうどよかったです。資格ももらえるし。

小川

ウェブ解析業界だとこういうのってあまりなくて、勉強会でも数万円とかだからね。ちなみにアドビのトレーニングだとそれ以上かかるけどね、そこと比べたら・・・(笑)

加納

どこと比べるかですよね。

小川

本当に。あの時、加納さんはいくつ?

加納

27歳でした。

小川

この講座は20代はまだ数人しか受けにきていないので、若い方ですね。

以上、全3回の1回目となる今回は、加納さんが小卒からウェブマーケの世界に進んだキャリアについて聞きました。次回は、加納さんが代理店時代に受けた提案型ウェブアナリスト育成講座や加納さんのアドビでの役割、小川さんがリクルート時代に経験したAdobe Analytics導入談等を話します。

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