Update cookies preferences 礒崎 将一 × 小川卓 対談 (2)愛媛でマーケティングコンサルティング会社として独立 | 株式会社HAPPY ANALYTICS

礒崎 将一 × 小川卓 対談 (2)愛媛でマーケティングコンサルティング会社として独立

オーシャンズ 礒崎 将一 × HAPPY ANALYTICS 小川卓 対談 (2)愛媛でマーケティングコンサルティング会社として独立

読了予測:10分36秒

HAPPY ANALYTICSの小川卓対談企画。


第8回のお相手は、小川卓主宰の提案型ウェブアナリスト育成講座第2期卒業生で現在は小川卓と書籍出版のプロジェクトを共にする礒崎将一氏。全3回でお届けします。

※本対談は2021年4月上旬に行われました。

全3回の2回目となる今回は、インターネット広告代理店の取締役から独立した経緯や今後の方向性について伺いました。大手企業と中小企業のスタンスの違い会社名の由来今後の働き方など。

対談のお相手

礒崎 将一
Masakazu Isozaki

オーシャンズ株式会社 代表取締役 礒崎 将一(いそざき まさかず)
愛媛県西予市出身。関西学院大学卒。大手広告代理店、インターネット広告会社の株式会社Shift取締役を経て、2021年2月にオーシャンズ株式会社を設立、顧客のビジネス全体を俯瞰した視点で最適な課題解決を提案するマーケティングコンサルティングを行う。

進行役はエスファクトリーウェブディレクター兼HAPPY ANALYTICS 広報の井水朋子が務めます。

2021年2月から独立、お客さんと共に成長したい

小川
小川

それまで会社勤めをしてきて、独立した経緯は?

礒崎
礒崎

例えば、広告代理店にくるお客さんの中には月額予算が3万円みたいに少額しか出せないお客様もいて、そういった方達にもっと責任を果たしていきたいという想いが強くなったところがありますね。どうしても会社にいると、そういうところが難しいなと。

小川
小川

会社だと利益を出さなければ給与をもらえなくなっちゃうからね(笑)

礒崎
礒崎

逆にお客さんが大手企業だと成果を出せば喜んでくれるんですけど、色んなしがらみがあって、急に変わったりコンペになったりするので、やりづらい感があってモヤモヤしていて。

小川
小川

それはやりづらいよね。

礒崎
礒崎

自分にとってやりがいのあるのは、主に中小企業のお客さんで、一緒に課題を乗り越えて成長を実感したりだとか、自分の出した提案に価値を感じて投資してくれたりだとか、そういう仕事なんですよね。自分の果たしたい世界観を実現しながら一緒に成長していけると、自分にとって自然でストレスがないなと感じたので。

小川
小川

一緒に成長していけるっていいですよね。

礒崎
礒崎

これだけ必死に学んでスキルを身に着けてと頑張っている吐き出し口も、一緒に成長していける会社さんにぶつけたほうが気持ちがいいかなと。

小川
小川

素晴らしい!

井水
井水

私は逆に大手企業の仕事をしたことがないので、大手さんこそ色々学んだ分析手法などが発揮されるかと思っていたんですけど、意外な答えでしたね。

礒崎
礒崎

たとえばツール一つにしてもGTMでA社のものが入っているので入れられませんといった色んなしがらみがありますね。改善がうまくいっていても年に1回コンペするのが会社の決まりでしなければいけなくて、さらにそこに大きな代理店さんが入ってきてということもありましたね。

井水
井水

礒崎さんがどれだけ頑張ってもどうにもならない力が働くんですね

礒崎
礒崎

大手企業も大手企業なりに担当さんに頑張って働きかけて成果を出してという良さもあるんですけど、あくまでもプロジェクトですよね。ビジネスというよりプロジェクトの改善という感じですね。

小川
小川

ビジネス全体を改善するというより、様々ある中でこのランディングページと広告だけみたいなプロジェクトの改善になるんですよね。

礒崎
礒崎

そうですね。

小川
小川

でも実際のところそのプロジェクトの中でビジネスが起きているんではなくてそことは別の部分に課題があったりして、でもその課題を持っているところとは担当さんともつながれなくてみたいな感じとかありますよね

礒崎
礒崎

例えば、私は消費者金融のお客さんが多いんですけど、その業界だと申込が多くても貸せる人が少ないことがあったりして、いくら広告やサイト改善で申込者数を増やしても契約者数が増えないと会社として収益にならないんですよね。当然、契約が増えないと会社としてもなかなか大きくならないんです。

施策として、成果地点を「契約」にしたアフィリエイト広告を活用することが多いのですが、審査承認率が低いと契約数も少なくなるのでアフィリエイターの方も儲からないから記事を書いてくれなくなってしまうんですよね。

そうなると課題は審査通過率のUPになるわけで、審査基準の見直しや審査オペレーションの見直しとかが重要になるんですよ。

広告サイドだけで申込を増やしていきましょうといくら進めても、契約のところででバンバン切られていったらなかなか拡がっていかないというのがあるんですよね。

小川
小川

なるほどね。

礒崎
礒崎

結局は、広告の話だけにとどまらないんですよね。

小川
小川

そうだね、審査する人とは部署も別だけど、そこを議論しないといくらウェブで人を集めてもねってなるというわけですね。みんな成果が上がらなくて誰もハッピーじゃないってなるからね。

礒崎
礒崎

事業部の話に入っていかざるを得ない感じがあって、そういったことができるのは中小企業なんですよね。

小川
小川

大手企業になると完全に部署が違うもんね。

礒崎
礒崎

担当者は社長とか社長に次ぐくらいの責任者でないとそういう話ができないし、そういう話をしながらウェブの話をしていくほうが私としても楽しいなと思うんですよね。

小川
小川

やるなら自分でやりたいぞと。

井水
井水

ビジネスの本質を突くお仕事ですね。

礒崎
礒崎

ロジカルにウェブで考えていったときに、何がボトルネックになっているんだろうかって考えた時に、広告でもない、サイトでもないってなった時にここだなと(笑)

小川
小川

あるある!

井水
井水

わかります!

礒崎
礒崎

大手だと「それは私の部署の管理ではないんで」みたいになってしまうと、理解はできるんですけど、それでも「あなた、成果だけは求めるやん」って(笑)

一同:(笑)

安定して独立できた経緯

小川
小川

2か月前に独立したばかりだと思うんですけど、家族とか周りの反応はいかがでした?賛成とか反対とか・・・

井水
井水

生活が安定しなくなるとか・・・

礒崎
礒崎

前職の会社と同意した上で、私が仲が良かったお客さん何社かを譲渡してもらいまして・・・

小川
小川

おぉ、すごい!

井水
井水

そんなことがあるとは。

礒崎
礒崎

代理店の世界だと、営業マンがそのままお客様をひっぱっていくというのはないことはないですね。

井水
井水

なるほど。

礒崎
礒崎

私指名できていたというのと、自分が入ったことでお客様が伸びたということで信頼してもらっていて。それで2、3社ですがもっていかせてもらって、それである程度の生活水準を維持できるというのはありましたね。

小川
小川

家族は?

礒崎
礒崎

嫁はもともと住宅の営業をしていたので、「お金がなくなったら私が稼げばいいじゃん」と。私は「今まぁまぁ生活費かかっているよ?」とか1歳児がいるので「誰が育児するんだ?」と思いつつ(笑) これから20年は働かないといけないなということもありながら、嫁は応援してくれていますね。

井水
井水

東京から愛媛に行かれたんでしたっけ?

礒崎
礒崎

もともと愛媛で、愛媛の広告代理店にいましたね。

小川
小川

東京はどのくらい来てるの?

礒崎
礒崎

今日はコロナ禍もあって半年ぶりの出張でした。それまでは月に2回くらい東京に行く生活だったんですが、意識しないと東京に来なくなりますね。

小川
小川

今はオンラインで済んじゃいますからね。

礒崎
礒崎

お客さんの方も「今はコロナなので会うのを控えましょうか」という感じなので。

小川
小川

それはやりやすい?

礒崎
礒崎

一人にとってはやりやすいですね。以前は「会わないとだめ」みたいな空気感があったと思うんですけど、今はオンラインという選択肢がスタンダードになってきましたよね。

小川
小川

ありがたいよね。

礒崎
礒崎

ただ、営業をかけたい時に「オンラインでいいです」って言われてしまうと、やりづらいんですよね。今日はちょっとプラスαで予算をとりにいきたいなっていう時とかは・・・

小川
小川

オンラインだとニュアンスが伝わらないから営業はやりづらくなるかもね。

東京のお客さん、愛媛のお客さん

小川
小川

お客さんに関しては愛媛がいいとか東京がいいとか考えているの?

礒崎
礒崎

東京の市場に関しては、サイト解析や導線改善、ヒートマップ解析などオウンドメディアの改善やデジタルマーケティングのコンサルティングのお仕事を中心にしたいと思ってます。愛媛に関しては主に研修をしていきたいなと考えています。

小川
小川

リテラシーの底上げとかね。

礒崎
礒崎

私自身、愛媛の研修事業はCSR的な位置づけとして考えてて地場の企業さんのデジタルマーケティングリテラシーの向上に少しでも貢献できたらいいなと思ってます。地場企業のマーケティング力が高まることで地域経済が盛り上がる的な。例えば、飲み代だけおごってくれたら、暇な時に1時間くらい話しにいくよーくらいな感じで研修できると嬉しいですね。

小川
小川

そこで直接の利益はでないもんね。

礒崎
礒崎

商売にしてしまうと重いので、飲み代くらいの気楽な感じの距離感で地元はやっていきたいなと思っています。

小川
小川

愛媛のどこ?

礒崎
礒崎

松山ですね。

小川
小川

いいですねー道後温泉が近いんですよね。

井水
井水

小川さんは温泉が大好きですよね。

小川
小川

2、3年まえに車のディーラーの愛媛トヨペットさんと取引したり勉強会もありで3、4回行ってますね。宇和島鯛めしとか料理も美味しいよね。空港にはミカンのジュースが出る蛇口があるんですよ。有料ですけどね。

井水
井水

すごい!

礒崎
礒崎

みかんジュース、1杯で300円くらいして高いですけど。

小川
小川

高いよね(笑)

礒崎
礒崎

演出料みたいな。

井水
井水

インスタ代ですね。300円ならやってみたいですね(笑)

礒崎
礒崎

愛媛とか特に松山は住みやすいですね。

小川
小川

本当にいいですよね。

井水
井水

お二人でセミナーを開いたら面白そうですよね。

小川
小川

いいですね、呼んで、呼んで!

礒崎
礒崎

是非いつかやりたいですね!

オーシャンズ株式会社の今、そして未来

小川
小川

さきほど20年働かないといけないっていう話がありましたけど、今後どうしていきたいっていうのはありますか?私は株式会社HAPPY ANALYTICSを人を増やさないでやっていくという方向だけど、たとえば会社を大きくしていきたいとかあるわけじゃない?

礒崎
礒崎

もしかしたら今後180度違うことを言っているかもしれませんけど、私が作った会社名はオーシャンズ株式会社なんですけど、完全に映画の『オーシャンズ11』からだったんですよ。

小川
小川

そこからか(笑)

オーシャンズ11
2001年のアメリカ映画。主人公ダニー・オーシャン率いる11人の犯罪スペシャリスト集団が、ラスベガス三大カジノの金庫室にある1億6000万ドル以上の現金を狙うケイパー映画。(Wikipediaより引用)

礒崎
礒崎

映画のとおり、皆さんがそれぞれのスペシャリストで活躍してほしいなと。私がアナリストのスペシャリストで、他にSEOのスペシャリストがいたり、広告のスペシャリストがいたりと。 プロジェクトだと寂しいから、みんなで会社にしようかみたいな感じが実現できたらいいなと。言ってみれば、ドリームチームみたいな感じで会社にできればいいなということで会社にしてみました。

井水
井水

今はおひとりなんですか?

礒崎
礒崎

そうなんです。それで先月末(インタビューは2021年4月上旬に実施)は仕事に殺されそうになっていて、「誰でもいいから雇いたい」っていう気持ちになっていましたけどね(笑) 今はサイトのディレクションもしていて、納品を31日までにしないといけないとかだったので、早速心が折れていましたね。

小川
小川

わかる!私も27日にGTM(編集注:Googleタグマネージャーの略)の設計から実装までしないといけないという依頼があり、31日までに仕上げないといけなかったので、28、29日の週末に仕事していましたね。納品書や設計書までしっかり必要というので、そこまで出しましたね。

井水
井水

おふたりとも、すごいですね!

小川
小川

それでもね、2月に独立したばかりですけど、お仕事があって順調ということですよね。

礒崎
礒崎

おかげさまで。独立したてですし、今はなるべく断らないようにしています。ただ自分の中でアセットの切り崩しよりは、自分の強みにしたい事業ドメインの部分だけ仕事をしたいっていうのが本音ですね。

小川
小川

確かにできることなら自分が学べたりとか拡がっていける分野をしたいよね。

礒崎
礒崎

学びになる仕事なら、多少安くても仕事にしていきたいとか。学びがない仕事はなるべくしたくないというのが本音ですね。

小川
小川

結果を出したら学びがあるかもしれないし、結果が出て信用してもらったら他の相談がくるかもしれない、そう思うと難しいよね。だから断りづらい。

礒崎
礒崎

一度断ったら次は声をかけてくれないかもしれないってなると、ジレンマですね。

小川
小川

悩ましいよね。お金も必要だし学びもしたいしってなると難しいよね。

井水
井水

そこにきて、今Googleアナリティクス4の本を出されるから、勢いが着きそうですよね。小川さんも監修に入っているんですよね?

全3回の3回目となる次回は、2年半前まで講座の講師と生徒だった小川卓と礒崎氏が、今はひとつの書籍出版に向けて共に活躍する様子、そしてGoogle広告やDXの今後について伺いました。

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オーシャンズ 礒崎 将一 × HAPPY ANALYTICS 小川卓 対談(3)
Googleアナリティクス4の書籍出版の舞台裏、そしてGoogle広告やDXの今後

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