宣伝会議主催、小川卓講師による「Googleアナリティクスなどの解析ツールを活用したWeb改善講座」に参加してきました
こんにちは、WebサービスのPdMをしている冨樫です。
自社サービスとばかり向き合っていると、視野が狭くなっていないか不安になりませんか?セミナーに参加して学んだり、視野を拡げたりするための活動は大切ですよね!
今回は、2020年2月17日に開催された宣伝会議さん主催の「Googleアナリティクスなどの解析ツールを活用したWeb改善講座」に参加させていただきましたので、そのレポートをお届けします。コンセプトダイアグラムの具体的な活用方法について学べるとあり、この日をとても楽しみにしておりました!
講座は、下記のとおりの2部構成です。
第1部 講師:電通アイソバー株式会社 CAO 清水誠氏
10:00-12:00「Web解析のセオリーを学び、作業だけの解析を脱却する」13:00-14:30「あなたのWebを見える化し、改善するためのワークショップ」
第2部 講師:HAPPY ANALYTICS 代表取締役 小川卓氏14:50-17:50「Googleアナリティクスを活用した分析/改善提案/レポート作成手法」
今回は、この講座の中から第2部についてご紹介します。このレポートが講座選びの参考になれば幸いです。
目次
会場の様子
まずは、当日行くまで分からないのでドキドキしがちな会場の雰囲気について。
- 有料講座ながら、会場は大盛況で60名超!
- スライドのコピーが配布され、見逃しても後から自分のペースで再確認できる
- グループワークしやすいよう8名ずつのテーブル席(人見知りさんも安心)
- 参加型ワークが講座中に複数回ある(1回3分程のライトなもの、後述します)
- 参加者は20代〜40代くらい、割と年齢層は広め
- 穏やかな雰囲気ながら皆熱心に参加、別作業をしている人は皆無
- 講座中の小休憩は複数回あり、講師の小川さんに休憩中に質問する人もチラホラ
全体的に「穏やか」、厳しすぎない感じが心地よいです。
でも、皆さん課題感を持って参加されているからでしょうか、とても熱心に学ばれている印象を受けました。
次に、講座の内容をかいつまんでご紹介していきます。
講座の3つのテーマ
トレンド・セグメントを活用した分析手法
Googleアナリティクスのデータを元にした改善施策の考え方
コンセプトダイアグラム×Google アナリティクスの活用(&自動化)
第2部だけでこの充実ぶり!これだけで参加する価値ありと思える内容です。
セミナーに参加する目的は、ツールの使い方より改善案の出し方やweb解析のトレンドについて学べる点だと私は思います。「解析ツールは改善案を教えてはくれない」ので、改善案セミナーや書籍から考え方を学び取り入れることは大切ですよね。
1.トレンド・セグメントを活用した分析手法
ここでは、実際にGoogleアナリティクスのデータを見ながら、まずは4人グループで気づきを出し合うワークを3分間行います。人により様々な視点があることに気づける良い時間ですよね。
ワークの後には講師の小川さんから、単なる結果だけではなく「なぜそうなったか」をデータから導き出して仮説を立て、どう改善に活かしたかという施策が紹介されます。
これを、複数回行います。
紹介された施策事例よりも、データの分析手法と着目すべきポイント、そして改善に向ける考え方を教えていただけるのが貴重です。
データを見てもいつも「ふーん」で終わっちゃう、と言う方は必聴ですね!
2.Googleアナリティクスのデータを元にした改善施策の考え方
ここでは「規則性」と「特異点」が改善のヒントになる、という内容。
分析は、良い点・悪い点・特徴を発見することはできますが、残念ながら改善案そのものを教えてはくれません。(今現在)
改善施策の考え方
① サイト内の他のページを比較する
自社で比較することの利点は、良い・悪いのデータがあるところ。
改善のヒントは自社サイト内にある!というのがポイント。
② 同業他社のページと比較する
仮説を持って比較するのがポイント。
見た目や印象の改善ではなく、改善したいKPIとそれに効く施策の発見が重要。
③ 世の中の「良い」施策を保存する
普段から「いいな」と思ったらスクショを撮ってストックする!
引き出しを沢山持っておくことが大事ですね。
講師の小川さんが「ここには事例を話しにきている訳ではない、データから気づきを見つけて欲しい」とおっしゃっていたのが印象的でした。
内容も、◯%UPしたから良い施策という話ではなく、商品やサービスの特性と合わせてGoogle アナリティクスのデータを見ることでどんな気づきを得られて、何を改善するためにこの施策を実施したという点にフォーカスしており、とても勉強になりました!
3.コンセプトダイアグラム×Google アナリティクスの活用(&自動化)
最後に、コンセプトダイアグラムを「作って終わり」にしないために、具体的にどうGoogle アナリティクスを活用して進めていくかが話されました。
ダイアグラム作成後の3つのステップ
① ユーザー群の計測定義を行う
② 計測の実装や設定を行う
③ 運用レポートに落とし込む
実際に活用するには、ユーザー群を定義しどう計測するか、新たに追加で実装の必要があるかなども考える必要があります。どう計測するかを考えず始めてしまうケースは案外多い気がするので、注意が必要ですね!
また、運用段階では数値を定期的にレポーティングする必要があるので、レポートの自動化についても話されました。紹介されたのは「Analytics Edge」、「Google スプレッドシート」、そして「Google データポータル」の3つで、それぞれ何ができ・どんな時に適しているのか特徴を伺いました。
参加者限定で、これらのツールのテンプレートのダウンロードURLも公開されていました。私も、つい使い慣れた方法でレポートを作りがちなので、ケースにより使い分けにトライしてみようと思いました。
実装方法については今回詳しくは触れられませんでしたが、役立ちそうなブログ記事をご紹介いただいたので下記に共有しておきます。
「ページのどこまで読んだか」を取得する方法
Google アナリティクスでメルマガ開封を計測する方法
※他のGoogle アナリティクスのデータと紐付けて分析できるメリットがある
GoogleTagManagerだけで完結。サイト埋め込みのYouTube再生行動をGoogle アナリティクスで取得する方法 | KOBIT
Client IDの取得方法
※ローデータを取得してユーザー単位で分析する場合はClient ID・タイムスタンプを取得したほうがよい
他にも、Google Tag Managerを活用し、カスタムイベントでリンククリックや、動画視聴状況などを取得する方法などの紹介もありました。特定アクションの有無でユーザー行動が変わるかどうか分析してみると、改善につながる面白い気づきが得られますよね!
最後に
- サイト改善で大事なのはユーザーの満足度!
その施策によってユーザーの気持ちをどう変えるか、指標は後から決めよう - コンセプトダイアグラム(新しいKPI)を上手く活用するための3つのポイント
① 今までの指標と並行して、新たな視点として取り入れること
② 手法だけ取り入れても上手くいかない ので、課題やニーズを考えることからはじめること
③ チームに共通の「用語」を流通させること (●●ユーザーのためになっている?)
第2部だけで3時間、第1部も合わせると丸一日という長丁場でしたが、皆さんとても真剣に受講されていました。休憩中までも沢山の方が質問や相談に訪れている熱心さ!集中して講義を聴けるよい環境でした。
今回ご紹介したこの講座は定期的に開催されているので、気になった方は宣伝会議さんのサイトをチェックしてみてくださいね!
Googleアナリティクスなどの解析ツールを活用したWeb改善講座
次回開催予定: 大阪3/9(月)、札幌3/16(月)、東京4/13(月)、広島4/20(月)